おいらの おいらによる おいらのための
スペインひきこもり日記!!
改め 日本出稼ぎ日記

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Puzle
2006年10月30日 (月)
今週末・・・いや、もう先週末か・・・も怒濤のように過ぎていった。怒濤過ぎてよくわからんが、楽しかったということと、また電車で寝過ごして危うい目にあったことだけは良く覚えてる。今度は南栗橋とかいうところにいくところだった。駆け下りたらUtielだったので「おれってすげ〜」と自画自賛。そもそも、「南栗橋行」に乗ってるのがおかしいんだが・・・。渋谷やからUtiel方面に帰ってきたんだし。まぁ、結果オーライ。

その辺については、今週中にできたら書く。

が、本当に生活が乱れすぎてて体が本気でヤバイ。疲れてるとかじゃなくって、壊れてるという表現がぴったり。病院送りになりたくないので、今週は仙台までは虚無僧のように瞑想して過ごすことにする。

何も考えずに過ごすためには何がいいだろ・・・と考えたぱっと思いついたのがジグソーパズル。スペイン語でいうなら、プスレだ、プスレ。Puzle。

それが2つあるのだ。

わざわざスペインから持って帰ってきたPuzleで、両方とも古地図。片方はMAGNA CARTAと書かれた16世紀くらいのやつ。なんでマグナカルタ(大憲章)かはわからんが、日本の形がギリギリ正しいし、いびつながらも世界地図になっているので、それほど古くはない。たぶん1600年にならないくらいの地図。で、これは1500ピースだし、スペインですでに一度作っているので(帰国の日のためにのり付けしないで3年間床においておいた代物)、作るのはおそらく余裕だと思われる。

問題は2つめ。これがすごい。大きすぎてスペインの部屋でもさすがに作れなかったPuzleだ。Gironaのユダヤ人博物館のおみやげ物売り場で見つけ、ものすごく心がときめいて買ってしまおうかと思ったが、値段とそれからの旅のことを考え泣く泣くあきらめた(いつか買いに来るつもりではいたが)素敵な古地図Puzle。後日、Valenciaのおもちゃ屋で発見し、一人で興奮し、この地図の素敵さについて講釈していたら、マリちゃんが買ってくれた。誕生日プレゼントとかなんかだった気がする。貧乏人なので、人の施しは遠慮なく受ける人間である。

4000ピースで、絵柄はBarcelonaの名所(普通の観光客にはあまり人気ないみたいだが漢なら絶対行くべき名所である。去年くらいに世界遺産になったとかなんとか)海洋博物館にも展示されている、むちゃくちゃかっこいい古地図。1375年の地図で、ヨーロッパしかなく東の方は綿棒でのばしたうどんみたいにぐだ〜〜となって、ちょうおざなりな地図。東方三博士とか、シバの女王とかいてしまう。日本はもちろんない。あっても陸続きになってると思われる。

こいつをどどど〜ん!と大掃除もほとんど終え(まだ完璧ではない)、模様替えを考えているおいらの部屋に飾るのだ。

問題は、スペインのPuzleってやつがほとんどすべて規格がないということ。いや、スペインが作ってるとも思えないからヨーロッパのPuzleっていうのは規格というものがないんだろう。

日本だったら500ピースなら500ピースとか1500ピースなら1500ピースと横幅縦幅のサイズがある程度は決まっているが、この1375年古地図Puzleは真横にすげ〜長いのだ。おいらみたいな古地図好きが、「作りたくて作った!文句あるか!」と作ったに違いない。

具体的にどういうサイズかというと、横幅192
cm×縦幅68cm
という横に思い切り長い長方形。書き忘れたがGironaで買わなかった理由にこのどうしようもないサイズもあった。確実に額は特注になるだろう。ハンズあたりで買えるとは思うが・・・。

天井裏で壁のほとんどは斜めというおいらの部屋で飾れる場所といったら・・・どこだ?

まぁ、作ってから考えよう。

とルンルン気分で石積み終えて帰ってきたら、ママン。

「ツアーの詳しいパンフレットきたから、ガイド作って・・・」

だそうだ。

何々・・・

Barcelona→Valencia→Granada→Mijas→Sevilla→Cordoba→Toledo→Madrid

スペイン行くってだけで、おいらに喧嘩売ってるのかと思ったが、このルートのガイドなんて作ってたら・・・気が触れるよ。酒呑んじゃうよ。しかも、よくよく考えたらあと2日しかないやん。締め切り。

これじゃ、まるで我が石積み場「賽の河原」じゃないでぃすか。

まぁ、20eurosくらいのRibera del dueroかToroのVinoで手を打つとするか。

というわけで、Puzleは来週仙台から帰ってきてからやることにする。


あ〜!またアリとザーラに餌あげすぎた・・・・。

お〜た〜ま〜!

追記
先日の三浦海岸の話が妙な反響で、日記生活初なくらい感想メールが来た。で、地図やら時刻表やら路線図を載せたからかわからんけど、関東人じゃない人からの方が圧倒的に多くてびっくり。北海道の方から来た時にはびっくりした。あと長崎とか。う〜ん、人ってわからんもんだ・・・。

というわけで、日記だけどこの場を借りて・・・いろいろあって返事かけてないんですけど、必ず書きますんで、もうしばらく待っててください。

追記2
カーリーがなにやらものすごい凹んでいて、怖いくらい元気がない。石積んでいても全く声が聞こえないくらいだ・・・。何かあったのはわかるのだが・・・おいらには知るよしもなし。でも、なんかちょっとかわいそうだ・・・。石積みって大変なんだね。

猛烈に疲れていたが、ミヤケ邸に結婚祝いを届ける。con長尾。
2006年10月29日 (日)
■10月29日(日)
猛烈に疲れていたが、ミヤケ邸に結婚祝いを届ける。con長尾。ミヤケの旦那はとてもいい人そうであった。ミヤケ・・・妊婦なのに、妊婦らしい動きをしていない。電車で家具屋とかいくし・・・。

Valencia に留学するということでメールをもらった寅さんと呑む
2006年10月28日 (土)
■10月28日(土)
Valencia に留学するということでメールをもらった寅さんと呑む。兄妹仲がいいということで、さくらちゃんも一緒にやってくる。両方とも大のスペイン好き(※彼のかぶっていた帽子が寅さんぽかったためで、愚兄賢妹の意でつけたあだ名ではない。オバQにたとえて、QちゃんとP子でも可)
さくらちゃんに40cm四方の巨大なアルバムを出されたときには面食らったが、Valencia好きなだけあって、Valenciaの懐かしい風景ばかりで、心が和む。
アルバムに「○○高校卒業アルバム」とかかれたいたところが笑えた。元々中にはいっていた写真はValenciaの写真のために取り除かれたらしい。
上下巻あるらしく、「ま、まさか下巻も!!??」と思わずいってしまったが、さすがに下巻はもってきてたなかった。
呑んだのは最近渋谷にできた「Casa del Bueno」。ここでチリ人と仲良くなる。
この店も、寅さん同様、スペイン好きで、この店で働くことになっていたAさんから「是非店に!」ということで選択。顔合わせ。
Aさんの仕事が終わる23時頃店をでて、4人で鳥升そばの立ち飲みBARで呑む。
音楽に合わせて踊っている外人がいたので、酔っぱらっていたおいらは踊り返すとなにやら喜んだので話しかけてみた。もちろん酔っぱらってるのでスペイン語。「オラ〜ケタ〜ル!」。明らかに相手はスペイン人の顔をしていないのに。
しかし、4人組のその外人たちの一人がスペイン語で返してきてびっくり。
40才前後の夫婦2組。ベルギー人が3人と、オランダ人が1人。
そのうち、スペイン語が話せる女性(ベルギー人)としばし談笑。
こんなところで、スペイン語が話せるなんて・・・踊ってみるもんだ・・・。
終電でAさん帰宅。寅さんとさくらちゃん電車なくなる。おいらはまだあったが、2人につきあうことに。3次会へ。
店に入ってからもしばらく話していたが、猛烈に眠くなってきたため「3分だけ寝かせて・・・」(寅さんはすでにお休みモード)といって寝させてもらう。初対面だが関係なし。3分のはずだったが1時間くらいいびきかいて寝ていたらしい。反省。
4時頃店が閉まったため、井の頭線のエスカレータの下に腰をおろし、コーヒーを呑みながら始発までおしゃべり。
これまで「スペインの話を聞きたい」ということで何人もの人とあってきたが、彼らは本当に見事なまでに「スペインの話」しか聞いてこなかった。しかも、その中でも圧倒的にValenciaの話が多かった。スペインの伝道師を目指すおいらとしてはとても楽しい一日を過ごした。もしかして、寅さんとは3月のスペインの時に一緒にあっちで合流できるかもしれない・・・。
(※東京人にしてはビビリもせずにすげ〜話すな〜と思っていたら、親は関西人であった。一人納得。)

福岡から難波夫妻の嫁、瑞穂さんが遊びに来る
2006年10月27日 (金)
■10月27日(金)
福岡から難波夫妻の嫁、瑞穂さんが遊びに来る。何でも絵が入選したらしく、招待された模様。彼女はValencia留学当初いろいろお世話になった人だ。で、その瑞穂さんに「ガイドしてくれ!」と頼まれて知り合い、今では共通の友達になった癒し系朋美嬢の家で呑む。ミャンマー人のトゥ君が、自慢のカレーを作ってくれて4人で食す。
福岡に残っているパパンと話したが、久しぶりのためかなんだか他人行儀になっていた。とりあえず、来年福岡にいったときの宿は確保させてもらう。
結構遅くまで呑んでいたが、瑞穂さんと、次の日も仕事の朋美嬢はベッドで仲良く爆睡。梅酒とウィスキーでトゥ君と朝まで語る。考え方や発想がおいらとすごい似ているため、かなり話が合うのだが、今回の語りで、似てはいるが、根本的に格が違うことがよくわかった。かっこよすぎる。「仕事がんばろう・・・」って気分になった。
「寝ていきなよ・・・」と言われたが、寝たら起きないのはわかっているので朝の7時、気合いで帰宅。
危うく南栗橋までいくところだったが、すんでの所で事なきを得る。三浦海岸再来かと思った。朝だから電車はあるだけマシだが。

霊長類ヒト科
2006年10月26日 (木)
今日は一日自己嫌悪

普段から常々自分が「ダメ社会人」ということは考えているが、ここまでくると、霊長類ヒト科として「ダメ人間」な気がしてくる。なんか自信なくすわ、ホント。

今朝、いつものように電車待ちの間に本・・・風の影・・・を読もうと思って鞄をガサゴソガサゴソ・・・

「な、ない!!い、家に置き忘れたか?いや、そんなはずはない。昨夜は帰ってすぐ寝たし・・・もしや、オグリから受け取ったウニフォルメ(フットサルの)の袋の中か??」

帰って袋を念入りに調べたけど本は見つからなかった。あと十数ページで読み終わるところだったのに・・・しかも、マリちゃんに借りた本・・・しかも、まだヤツは読んでないときたもんだ。買って返さないと・・・うううう。

やはり昨夜は読書したまま落ちたようだ。

康雄が良く本を手に持ったまま器用な態勢で寝ているのを見て、「良く本をもったままねれるな〜」と不思議に思っていたが、まさか自分がそれをやるとは・・・。

出世払いということで、先にうけとったウニフォルメは鞄の中に無理矢理つっこんでおいて良かった。もし手提げ鞄として手にもっていたら絶対なくしてたわ。金はらってないのに、腕も通してないのに・・・。menos mal。

本はなくすわ、パスネットは1000円くらい引かれてるわ、親に迷惑かけるわ、自己嫌悪で石積みどころじゃないわ・・・はぁ・・・。

ちょっと調子に乗りすぎだわ。スペインいけるからって・・・。

石積み職人云々じゃなくって、霊長類ヒト科としてしっかりしよう。

でも、明日と明後日も呑み。

明日は難波夫妻の瑞穂さんの方が福岡からやってくるということで、朋美嬢に連絡をもらった。タカシ君以前のバレンシアでの呑み友達である「パパ」にも会いたかったのだが・・・アキトさんはでてこんだろうな(笑)。あいかわらずなんだろうな〜。

明後日はバレンシア留学を考えているというサイトのお客さんと、その人とは別件で最近OpenしたスペインBARで働いている人から「店においで」と誘われたので、下見もかねてその店に行く。一挙両得。バレンシアの方は男性で、かなり久しぶりに「漢呑み」ができそうでかなり楽しみにしているのだが、調子にのって呑みすぎないようにしよう。

パスポートつくらんといかんし、10日後くらいに迫ったママンのスペイン旅行のガイドつくらんといかんし、ジューサー兼ミキサー兼フードなんとかをミヤケ邸に配達しないといかんし、「風の影」(下)もかわんといかんし、コスタのサイトのリニューアルも完成させんといかんし、ここ数日書いてない日記をダイジェストでもいいからかかんといかんし、仙台旅行のプランも練らんといかんし、昔のバイト先の上司Hさんにも仕事の件で連絡とらんといかんし、自分のスペインの旅のチケットとかも探さなんといかんし、ジグソーパズル作らんといかんし、その額も買わんといかんし、IKEAに買い物いかんといかんし、ペン立て買わんといかんし・・・。

目が回る。

ひさしぶりに「TRABAJO!」の紙はるかのぉ。

おっ?これだけあるのに、石積みに関することが一つもない・・・。

やっぱり「ダメ人間」だ。


追記
石積み中、ママンにメール。
「昨日のお詫びにお父さんの好物でも買っていこうとおもってるんだけど何がいいかの〜?ママンにはアイスでいいでしょ?」
「お父さんもアイスでいいわよ」
やっぱうちってユルい気がする・・・。
「三浦半島でアイスはいかんだろ!」と、石積みの帰り、どっか店によろうと思ったが、ほとんどの店が閉まっていたため何も見れず、何も買えず。結局アイス。安いな〜。仙台でなんか買ってくるか・・・。

マリちゃんがが仕事でドイツ、イギリス、スウェーデンに旅立つ。
2006年10月25日 (水)
■10月25日(水)
マリちゃんがが仕事でドイツ、イギリス、スウェーデンに旅立つ。
預かった金魚に勝手に名前をつける。アリとザーラ。

ここ・・・どこですか?
2006年10月25日 (水)
「すいません・・・ここどこですか?」
「三浦海岸です」
「み、三浦海岸???」
「ええ。三浦海岸」
「三浦海岸って、あの三浦にある三浦海岸ですよね?」
「ええ。その三浦海岸です。」
「これって何線ですか?」
「京急です」
「京急?」
「ええ」
「ちなみに戻る電車は?」
「もう全線終了しております。」
「ですよね。」

改札をで、1分後

「えええええ!!!なんで!!!!」
「なんでなんでなんでなんでなんで?」
「なんで京急に乗ってるの?」
「っていうか、浅草橋にいたのに、何故三浦?」
「ペリー来航やん。浦賀近いやん。」
「っていうか、これって物理的にありうるのか?」
「もしや夢遊病のように電車乗り間違えた?」
「ええ〜〜!三浦海岸?」
「どうするの、俺?」

もう頭の中「?」でいっぱい。
全く持って意味わからじ。
事の経過が読めない。
しばしパニック。

駅前のだだっ広い広場をとりあえずウロウロウロウログルグルグルグルグルして同じことを小声で復唱。

とりあえず落ち着くことにする。

「まて、落ち着け。トランキーロ、トランキーロ」
「まず、今何時?」
「よし、まだ12時半」
「で、どこまで覚えてる?」
「浅草橋お店を出たのは11時くらい」
「あまり呑んでないから酔っぱらってはなかった。うん」
「長尾に仙台のこときこうと思って電話したら何故か女の子の声。自分で電話かけたのに『すいません・・・どちらさま?』って聞く羽目になった。真央ちゃんだった。「な行」で押し間違えたことが判明。覚えてる。うん。」
「で、ちゃんと都営浅草線にのったよね。うん。」
「で、本をカバンから出した。風の影」
「で、読んでるうちに降りるはずの日本橋過ぎた。」
「で、路線図みたら、昔出勤で良く使った「中延」を発見。」
「で、そこで降りて大井町線使って帰ることにした。うん」
「で、途中から座れたから座ったと」
「で、寝て起きたら三浦海岸・・・と」
「!!!!!!!!」
「やっぱ全然わかんな〜い!」

路線図には全くもって詳しくないので、都営浅草線と京急がつながってるなんて夢にも思わず。とにかく「三浦海岸」・・・そう、おいらが良くデートやドライブで使う観音崎のある・・・っていう響きがすげ〜恐ろしい。ものすごく遠いところにきてしまった気がする。

再び、周章狼狽。

向こうから人影が近づいてくる。

「どこまで?タクシー乗る?」
「いえ・・・いいです。ホテルとか探します」
「この辺、ホテルとかないよ。」
「そうなんですか・・・」
「お客さんみたいな人、ここ多いんだよね〜」
「そ、そうなんですか?」
「まぁ、じゃ、がんばってね」
「・・・・(がんばってねって・・・)」

また一人ぽつね〜んと取り残される。

選べるカードはいくつもない。

「ホテル」
「長尾」
「パパン」

まず最後のパパンは最終手段。自業自得で迷惑はかけたくない。となると、やはり長尾。ここは持ちつ持たれつ。三浦海岸まで来てくれたら、すべてをチャラにしてあげよう。

電話をかけながら、とりあえず駅の周辺を歩いてみる。

長尾・・・でない。
三浦海岸・・・なにもない。

シクシクシク。

なんとしてでも連絡が取りたいので、せっぱ詰まったメールを送る。

「マジで助けて・・・ヤバイ」

シンプルでいて、なおかつ現況を表現するのに最高の一言。暗闇の中で一人自画自賛。

ウロウロしていると、おいらの横にタクシーが止まり、ドアが自動的に開いた。

「安くするからさ〜のっていきなよ〜」

さっき声をかけられたタクシーの運ちゃんであった。

「いや、ものすごく遠いんですよ」
「どこ?」
「『UTIEL』ってとこです」
(※「UTIEL」日記用語。おいらのすむ街のこと)
「う〜ん」
「ちなみに、いくらくらいなんですか?」
「えっとね〜金沢文庫までで一万円かな」
「・・・論外です」(アホか!)
「そっか〜。でも、この辺ホント何もないよ?まぁ、じゃ、がんばってね〜。」
「・・・・」


しばらくふらついてみたが、タクシーの運ちゃんが言ったとおり、三浦海岸には見事なほどなにもなかった。そして、長尾からも返事はない。タクシーに乗る金もない。

「も、申し訳ない」

そう、つぶやき自宅に電話。

「もしもし・・・おいら」
「どしたの?」
「いや、寝過ごしてしまいまして・・・」
「どこにいるの〜。あんたまた〜」
「み、三浦海岸・・・」
「えええっ!三浦海岸??なんでそんなとこに」
「いやわからないの。浅草でスペイン料理食べてたはずなんだけど・・・三浦海岸」
「ちょっとあたしじゃ場所わかんないから、お父さんおこしてみるからちょっと待ってなさい」
「いや、おこすんだったらいいよ」
「「いい」って、あんたどうすんのよ、そんな何もないところで・・・」
「何もないって知ってるんだ・・・」
「知らないけど、予想つくわよ。」
「タクシーで帰れる距離でもないし・・・金沢文庫まで一万円とかっていってたからね〜」
「まぁ、いいから、今聞いてくるから待ってなさい」

ブチッ

「え?切れた?切られた?待ってなさいっていったよね・・・」

かけ直す。

「もしもし、切れちゃったの?」
「なにいってんのよ。切ったの。いいから、ちょっと待ってなさいって!」

ブチッ

「・・・・」


ぼ〜っと待っていると電話が鳴る。

「お、もしや帰れるのか・・・おいら・・・」

と思ったら、長尾だった。

「よ〜どうしたよ?」
「今ね、三浦海岸なの。浅草にいたはずなのに」
「あ〜はいはい。それよくあるらしいからね」
「そうなのか・・・」
「その辺なんもないだろ?」
「うん。見事にない」
「俺もいま帰ってきたところでさ〜。酒のんじゃってるんだよ。わりぃ。」
「そっか・・・でも、まぁ、なんとかするさ」
「おお」
「で、仙台なんだけど・・・どうするよ?」

(以下、省略)

携帯をバイブから着信音にし、駅のベンチに横たわる。

寝ちゃいかん・・・寝たら死ぬぞ・・・と思いつつも、いい感じで眠くなってくる。

最悪、朝までベンチもありか・・・。終電まであと4時間くらいだしな〜。でも、凍えて死ぬかな・・・こんなところで寝たら・・・。

まどろみ始めると、ママンから電話。

「お父さんいってくれるらしいから、そこで待ってなさい。ついたら電話するから」
「申し訳なし。すまんね〜」

・・・・・

ユサユサユサッ

「!!??」
「あんたこんなところにいたの?10分くらい探しまわっちゃったわよ。電話でないし」
「!!??」

ベンチで爆睡してしまいました。

うつむき加減で車に乗りこむ。

ママンがいたのにもびっくりしたが、何故かムクも一緒に車でつれられてきていた。そのムクの「どうしたの?ねぇ、どうしたの?」という純粋なまなざしが痛かった。

「ごめんね〜遠かった?」
「バカ、「遠かった?」じゃね〜よ。」
「・・・す、すんません」
「城ヶ島のそばだよ、城ヶ島!」


浅草から1時間半で三浦海岸。思いもよらなかったよ・・・。


まどろみつつ、物思いに耽るおいらの後ろで見つめ続けるムク。

「ねぇ、どうしたの?ねぇねぇどうしたの?」

「話すと長いんだよ・・・」


追記
悔しいので、ナットク行くまでいろいろ調べてやった。

三浦海岸の位置
地図でみてもホント何もないのがよく分かる。

都営浅草線の時刻表
おいらが乗ったのは、23時12分の三浦海岸行きの特急。なんか、ロシアンルーレットで一発で死亡・・・みたいな感じだ。他のだったら、馬込とかで済んでいたのに・・・。

京浜急行の路線図
いや〜こんなに駅通り過ぎたのか〜。これで1時間半か。ちょとした小旅行や。

しかし、都営浅草線が京急とつながっているとは・・・やっとナットク。



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