おいらの おいらによる おいらのための
スペインひきこもり日記!!
改め 日本出稼ぎ日記

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日比谷野外大音楽堂にフラメンコを見に行ってきた。
2007年08月05日 (日)
【小松原庸子フラメンコ舞踏団 第37回 野外フェスティバル 真夏の夜のフラメンコ】

拓也の友達が出るということで電話をもらう。「マジで給料日まで金がまったくない」と断ったのだが、「なんとかするから・・・」と言われる。「なんとかってどんなやねん」と思ったが、両親もいくことになり、気づいたらチケットがあった。S席8000円なり。

なんか拓也がその友人に、おいらがスペインに行っていたことを話をしたら楽屋に来てどうとかこうとか、そっちの方が目論見云々・・・って話をしていたので、もしかして、スペイン人の知り合いができるかも・・・新たなコネクションができるかも・・・と淡い期待をもって見に行ってみた。

フラメンコはスペイン人でもある種「壁」があるものらしい。フラメンコ=スペインみたいになっていて、実際そうなのだが、もとはGitano(ヒターノ:ジプシー)の音楽。そして、悲哀を歌う。踊りやらカスタネットやらはあとづけらしい。スペイン人=Gitanoではない。GitanoはGitanoだ。エジプシャンがなまってジプシーと言われるらしいが、出自はインドとかなんとか。まぁ、流浪生活している人々が歌う歌なわけだ。

って、別にそういうことを書きたいわけではない。サイトを持っているとフラメンコをやっている方からも良くメールをもらうのだが、おいらはフラメンコを日本でみたことがないため、まったく想像がついていなかった。ただ、日本はスペインについでフラメンコ人口が多い国なので、技術的にはともかく、見ておく価値はあるのではないか・・・と前々から思っていた。

で!

正直、イメージしていたものと全く違った。「うまい」「へた」とか「本物」「偽物」とか「良い」「悪い」ということではなう。「違った」のだ。見てみて「舞踏団」となっている意味がよくわかった。

スペインでも「本場」と言われるところでフラメンコをみたのなんか二回しかない。そして二回といっても、観光客用のタブラオでみたフラメンコ。逆にバレンシアでは「cafe del duende」には何度となく足を運び、なんともすんごい迫力のあるフラメンコを見た。それが本物とか偽物とかわからないが、とにかく圧倒されるフラメンコだ。踊りはちゃんと順序があるのだろうが、なんとなく自由に、その場その場の感覚で踊っているように見える。「踊り」というよりはなんていうか・・・「即興劇」みたいな感じ。「劇」ってのも違うか・・・う〜ん。

今回みたのは「現代フラメンコ」と言えばいいのか「フラメンコ舞踏」とえばいいのか・・・とにかく一度にでてくる人数がとてつもなく多かった。多いときは20人以上はいたんじゃないだろうか?そのそれぞれが・・・全員というわけではないが・・・ある程度のグループになって「振り付け」(?)を合わせて踊る。

それがものすごい驚きであった。フラメンコの踊りを合わせるという発想自体なかった。おいらが見ていたフラメンコは合わせられるような踊りではなく、時にはジタンダみたいのを踏み、時には舞、時には飛びはね・・・そんなやつ。

手の動きも含め全体の動きはフラメンコのそれなのだが・・・・リズムはともかく、どちらかというとハワイのフラダンスとか、ポリネシアン舞踏に近い気がする。正直迫力はほとんどない。おいらがイメージしていたのは、1人ないし2人・・・または人数が多くても、周りはパルマ(手拍子)でリズムを作り、その前に立って踊るのは1人というものだった。今回も最後の最後に、一部実力者の方が踊る場面はあったが、ほんの少しであった。

スペイン人男性(振り付けを考えた人)と、その舞踏団の長である小松原庸子氏はその存在感に圧倒され、さすが・・・と唸らされたが、やはり年期の必要なものなのだろうな〜としみじみ思う。そして、「超えられない壁」みたいなものを確かに感じた。外国人が握り拳で演歌とか「じょんがら節」を歌う感じに近い。絶対無理ではないが、超えなくてはいけない壁はあるだろう。体型などはなんとかなるとして、あの身につまされるような気がしてくる悲壮感漂う表情とか・・・。


いやはや・・・しかしながら、本当にびっくりした。センセーショナルというか・・・。普通に日本で「フラメンコ」をやっているというと、この形のフラメンコのことをいうのだろうか?一つ勉強になった。

迫力云々いいつつも、見ていて思ったのが、「フラメンコ踊るのってとても楽しんだろうな〜」ってこと。とてもかっこいい(ただ、衣装変えすぎ)。そして、気持ちよさそう。でもって、びっくりしたのが今回みにきていた観客でセビジャーナスを踊る人間の多いこと多いこと。タカシ君がマラガにいたときに習ったらしく彼も踊るが、日本にもここまでいるとは・・・さすが、スペインに次いでフラメンコ人口が多いだけある。タカシ君曰く、セビジャーナスは基本的なところを覚えるのは簡単らしいので、機会があったら誰かに教えてもらってもいいかもしれない。

ついでに書いておくと、劇中、ず〜っとスペインに哀愁を感じていたのが、後ろで歌っている女性の声とギターの音。これはフラメンコの歌では本当に良く聞く・・・なんというか、タバコか酒でつぶれたようなハスキーな感じの声だ。Ojos de Brujosのような声。Volverの曲の声といってもいい。彼女たちは表には全くでてこず、最後まで裏方でダンサーの後ろに陣取って座っていたが、かなり良かった。またcafe del duendeに行きたくなってしまった・・・。聞いていても聞き取れないところがほとんどで、歌詞などを理解して余韻に浸るなぞはできないが、その表情とテンポ、そして時々聞き取れる単語でなんとなくだがイメージはできるから不思議だ。

家に帰ると、とりあえずMaria JimenesとOjos de Brujosをかける。すると、あらあら、どうしましょう・・・「やばい気持ち」になってきるではないか・・・なにかが産まれそうだ・・・う、産まれる・・・いかん・・・いかんぞ・・・お、抑えきれない・・・。

しゃっし〜たい!
2007年08月03日 (金)
福岡からエリゾウが上京。ちょうど一年。ジェシーメイビア・ノリコもそうだが、バレンシア系友人は一年おきというのが多い。

一年おきというのは何とも切ないのだが、遠方で久しぶりというと、その分うれしさも増えるので、まぁ、どっこいどっこいというところだ。近くにいても一年くらい会わない友達もいるし・・・一緒に呑んでくれるだけありがたい。

エリゾウはこれまたジェシーメイビアノリコ同様、ガイドのお客。だもんで、良く知らないといえば知らない。ただ、エリゾウの場合、奇特なことに10日間くらい(論文でバレンシアの祭り?スペインの祭り?みたいなのを書くため)バレンシアにいたもんだから、呑みに連れ回した回数はそこそこある。Tomatinaにも学校の企画に便乗して連れて行ったし。

うちらの周り(世代)で1年ぶりならば「かわらねぇ〜な〜!」となるのだが、彼女の場合は恐ろしく若いため、ここ一年で就職したり、○×だったり、△□だったりと若者らしい時間をたっぷり過ごし「匂い」が変わっていた。

士別三日、即當刮目相待(士、別れて三日、刮目して相待すべし)ってやつだ。

だけど・・・見た目も変わっていた。本人は「ちょっと太った」というが、別にそう思っていったわけではない。何かが違う・・・何かが・・・で、観察した結果気づいた。「化粧」だ。目が違った。目が。まぁ、エリゾウは「士」ではく「女人」なので、当然そうなるわけだ。

一般的な社会人なので致し方ないが、おいらはあまり化粧が好きではない。完全に個人的な好みの問題。一年ぶりに合う人間にいうべきではないのだが・・・以前はほとんどしていなかった気がしたし、そのあたりは容赦なく厳しか人でしゅから、ついつい余計なことを言ってしまった。「化粧はしない方がいいよ〜」と。後から「おいら、何様?」って反省した。でも、もったいないんだもん・・・。

彼女の仕事は秘書なので、最近観察していた「受付」という仕事について近いと勝手に考え、質問を浴びせてみたが・・・全然違う仕事であった。おっちゃんと話に「喫煙所」まで行くって・・・・。タバコ吸わないだろうに・・・。

店に入ってからも、近況そっちのけで、今度は「九州弁」について質問をする。ことのあらましから。さすがに一年ぶりで「なんか怒って!」とは言えないので、「日常でケンカしたり、怒ったりするときに使う言葉」ということで教えてもらう。

で、いくつか聞いて覚えてるのが

しゃっし〜たいなんい〜とったい、きさん!の2つ。後ろは今書いててなんか微妙な気がしてきた。「なんい〜とっと〜!」だった気がしなくもない。ちなみに、おいらが知っていた「せからしか〜!」はおばあちゃんとかが使うらしい。

あとは「ばい」と「たい」の文法的違いについてもレクチャーをうけたが、本人が途中から自信がなくなったため、完全にはわからじ。まぁ、「ばい」の方が強いことがわかったばい。既知かそうでないか・・・みたいな部分もあるらしいが、そのあたりがあやふやであった。

その後、近況も含めていろいろと話を聞く。メインの話があったのだが、それは酒が進んでからの方が良さそうな話だったため、連続して日本酒を注文し、呑みまくった。で、話を聞いているうちに、最初に感じた「匂い」の変化は、化粧ではなく別の部分にあることが判明した。

エリゾウ・・・なんか、素直になっとっと〜。

以前のエリゾウはどちらかというと、「あ〜いえば、こ〜いう」、「こ〜いったら、あ〜切り返す」みたいな、天の邪鬼というか、「このやろ〜!」と言いたくなる男要素が強かったのだが、そういうのが見事に消えてる。まぁ、理由はわかっているのだが、本人にそのままいったら、そこも見事に認めた。「うん。そうかも・・・」って。

こりゃ、刮目せにゃいかんわけだ。

日々「人間、そ〜簡単に変われないよ〜」とか言ってしまってるが、それはおいらくらいの年になったらの話で、若いと変わる要素がいろいろとあるのだろう。要素っていうか、「(その人を)変えれる存在」がいれば、人間すぐにかわるのかもしれない。いやはや、良きかな良きかな。でも、面白いような、面白くないような・・・。あまり素直すぎると、つっこみどころが・・・。あの切り返しが懐かしい気もするが、素直は素直でNo esta mal・・・って気もするが、やはり惜しい気もする。

まぁ、何はともあれ、次回は心して刮目しよう。

追記
呑みすぎた。10杯は呑んだ気がする。家に帰って頑張ってブ〜メラン投げようと思っていたが、睡魔と酔いに勝てず爆睡。ただ、お礼のメールは普通のが一通あったが、見覚えのない符牒みたいなメールもあった。電車の中で打った覚えがあるが・・・それはラッキーなことに送れてなかったのだが・・・何を書きたいのかさっぱりわからず。「ャロシュウ」って何だ?

追記2
お土産に「トラフグひれ」もらったと〜。酒に浮かせて「ひれ酒」にするそうたい。初めて呑むたい。この言い方あっとっと?

追記3
やばい・・「と」にもゾクゾクするわ。

追伸4
バンソウコウはとれたらしい。
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Como puedo entenderte?
2007年07月29日 (日)
って、タイトル書いて気づいたけど、これ先週末にかこうと思ってたことだ・・・。もう一週間たってるのか。早すぎ。

書くことないので、一週間前の7月22日のことだけどここに書く。ん・・・だったら、22日の方に書いた方がいいのか?

まぁ、いいか。

7月22日の日記

mamiさんと会う約束があった。サイトのお客さん。ご近所。前回の旅前に一度会ったことがあり、そのとき「7年前にいったバレンシアのBarを探してその名前を調べてきて。場所はたぶん・・・おそらく・・・陶芸博物館の側だと思う。メニューにアグア・デ・バレンシアがあって、打ちっ放しっぽい3階建ての店・・・」という、ミッションインポッシブルをもらった。だが、メモ魔としてはその気持ちが痛いほどわかったので、快く引き受ける。で、2日にわけて火祭り最中のバレンシアを徘徊したが、現在のバレンシアはバブル景気なので、工事中の建物が多くみつからなかった。バレンシアといえどもさすがに7年前だときついか・・・。

同じくブログつながりでマリカルメンも知っているということで、彼女も呼び3人で近所のファミレスでcafeでもしようと思っていたのだが、お子さんが急に熱を出したということで流れてしまった。

マリカルメンはすでにうちに集合してしまっていたが、ぼ〜っとして過ごすことにする。最近DVDになったツインピークスみたり。
(※ツインピークスについては苦い想い出があるのだが、それは後日かきたら書きたいけど、たぶん忘れて書かないだろう。)

夕方、マリカルメンが騒ぎだす。「IKEAにつれていけ!IKEAにつれていけ!ソファ買う。ソファァァッァ〜〜〜!」と。

「あほぅ!給料日まで金がねぇ〜つってるんだろうが〜ぼけぇ〜!何が悲しくて金なしでIKEAいくんだ!」といってはみたものの、予定をつぶしてしまったことを不憫に思い、不本意だが連れて行くことにする。あくまで荷物持ちとしてだが・・・うまいこといけば小さい植物の一つでもどさくさに紛れて買わせることができるかも・・・という皮算用もあった。

ちょうどママンがRequenaから買い物に帰ってきた。小さい鏡やら、ちょっとした生活雑貨を買いにいったのだがみつからなかったらしい。その話をきいてふと思いつく。皮算用を確かなものにしておこう。植物+αだ・・・

母親をIKEAにつれていくのは、鬼に金棒を買いにいかせるようなものなので、少々躊躇したが、一度見せておいても悪くない・・・と思い誘ってみると、「行く」との返事が。

ってことで、鬼二人con荷物もちでIKEAへと向かう。

お「そもそもソファを何で買うんだよ?」
マ「勉強しようと思って・・・ベッドじゃさすがに限界かな〜と」
お「はぁぁぁぁぁ?なんで勉強するのにソファなんだよ?」
マ「勉強しやすそうじゃん」
お「あほか。勉強は机でしろ!それか図書館かファミレスか・・・おまえさん、勉強をなめるんじゃない!大学院行ったら、それこそ毎日勉強だぞ・・・まぁ、おいらは勉強しなかったから、今の状況があるんだけどな・・・とにかく、ソファで勉強ってなに考えてるんだ」
マ「だって・・・」

まぁ、金持ってるヤツが、自分の金で何買おうとおいらの知ったこっちゃないので、言いたいことだけ言って、それ以上はつっこまなかった。

が。

マ「ねぇ〜このソファはどう?」
お「座り心地はいいね。でも、勉強するには・・・」
マ「ねぇ〜こっちソファはどう?」
お「勉強するにはいいけど・・・座り心地はちょっと固い気も・・・」
マ「じゃ、これは?」
お「う〜ん・・・悪くはないけど・・・」
お「うがぁぁぁぁぁぁ!!」

おいらに聞くなって〜の。勉強するのにソファを買いに行く人間の気持ちを理解できないっていってんだろうが〜〜!Como puedo entenderte!!

結局、女の子には良くありがち・・・・らしい・・・・最初に買いに来たものではないものをマリカルメンは購入。勉強机と椅子だ。かろうじて椅子にはソファー色がなくもないが、形状的にはソファと呼べる代物ではなく、座り心地の良い椅子。

ママンはママンで・・・「あら、どうしましょ!あたし、センスが良すぎるから、欲しいと思うモノ全部高いわ!!」と、一週間に一回は聞くような台詞を1年分くらい聞かさせられた。そういいつつも、安い生活雑貨を次から次へとカートへ放り込んでいく・・・。

なんか、どっと疲れた。

これなら鎌倉くらいまでムクの散歩したほうがつかれないんじゃないだろうか・・・と思うほどだ。

ここまでつきあってるんだから、手数料として「観賞植物」くらいOKだろう・・・とカートにいれておいた。植木鉢も一緒に。微妙に割にあってない気もするが・・・

動物園でカピバラとかウォンバットとかハリネズミとか見てるのと限りなく近い感じで、「女」という生き物をとてつもなく面白く思うのだが、やはりどうにも理解不能な点が多すぎる。中高6年間男子校じゃない人間だったら、もう少し理解出来てるものなのだろうか?慣れているものなのだろうか?これが買い物じゃなかったら、ここまで面白くないのだろうか?そもそも、女性と買い物にいき、さらには役立つ男ってどんな男なんだろうか?「自分の好きな形」、「自分の好きな色」、「自分も欲しいモノ」という観点以外で、何がアドバイスできるんだろうか?

「服でも物でも、他人が良いっていっても、自分が気に入らなければすぐに着なくなる(使わなくなる)やん」などと現実的なことを言ってしまうおいらには一生理解できない気もする。だって、自分がVino買いに誰かといって「これどうかな?」とラベルをみせながら聞いたとしても、買う買わないはやっぱり自分の好みで買う。じゃ〜なんで聞くの?って自分で思うけど、せっかく買い物にいっても、何も聞かないのも変だし・・・そういうもんだ・・・と思うからだ。

なるほど。書いてて納得だよ。

たしかに、おいらも人間だし、男だし・・・一緒に行って聞かれれば「いや、そっちよりもこっちの方がいいんじゃない?」などと、要領よく、微妙に真剣に考えているそぶりをみせてしまったりもする。

そうだよな・・・人間関係ってそういうもんだよな。正論とか無駄だよね。そうだよね。そっかそっか。

でも、やっぱり買い物は苦手。

ワレヤスオニパソコンヲカワセルコトニセイコウセリ
2007年07月28日 (土)
秋葉原。4時間半の買い物。

りの・康雄夫妻のPC購入につきあった。つきあったっていうか、1ヶ月ほど前に、おいらののっぴきならない理由から説得してみたら買うことになった。

探せば腐るほどいるだろうが、このご時世に同い年でPCを持っていないというのは珍しい部類にはいると思う。「携帯を持っていない」とと同じくらいだろう。さらに買わせる相手は康雄とりのだ。これはもう「名誉」が付随してくる快挙だ。だもんで、みなに自慢してしまった。「ワレヤスオニパソコンヲカワセルコトニセイコウセリ」と。

PCのことなど全くわからんりの・康雄夫妻に、一から説得する。予算は5万〜8万ということだったが、「PCをもっていない」=「ディスプレイももっていない」ということをすっかり忘れていた。本体だけなら予算で二人には十分すぎるのが買えるが、ディスプレイセットとなると少々えぐい。

が、予算は予算なので、同じ場所をいったりきたりして、そのたびにあれやこれやと説明をするが、案の定、康雄は途中から飽きてくる。お嬢のいうところの「やしゅおくん」になってしまったのだ。ただ、おいらにとっては全く問題ない。康雄のそういうところが好きでつきあっているわけだから。逆に「やっぱり・・・」とほほえましく思える。康雄はおいらを頼り、おいらはその「頼られ」を裏切らないように頑張る。その信頼関係でずっと旅をしてきた。

ってことで、やしゅおくんは途中からパソコンショップの傍らにあったガンダムなんたらのタイピングソフトに夢中になりはじめ、説明は目下りのへと移る。

りのはゲーマーだからなのか、はたまた茫洋としてみえて頭の回転が速いのか、それとも「女」だからかしらないが、初めての人間用に優しく説明はしているが、どうしても専門用語もはいってしまうおいらの説明を徐々に理解しはじめ、さらにはPCを買うときに重要な勢いまでも理解し始める。おいらも俄然やる気が出てくる。ガンダムやしゅおくんと、ケバビスタになったマリカルメンを横目に、チャクチャクとPC購入へ向けて邁進していった。

日も沈み暗くなりったころ、ようやく一つのPCにまとまりかけた。「じゃ〜これに決定しよう」と、セッティングやその後の説明のことも考えていたおいらは言うも、りのはなにやら悩んでいる様子。

選んだPCは、予算通り5万ちょっとの値段。ディスプレイ2万ちょいのを足しても8万いくかいかないか。「まけて!」と店員にも頼んだので2千円ほど値引きもしてくれるという。そして、基本的にはメールとネットがメインな二人には問題ない手頃なPC。ただ、ゲームをやるとなるとオンボードでは少々厳しい。あとは拡張性などを含めた「将来性」も少し薄い。最初から「買い換え」が基本となる、オフィスとかで大量に買われるようなタイプではあった。

おいらが「将来性」という単語を使ってしまったせいか、りのはそこにひっかかってしまったようだ。

り「でも、これ将来性ないんでしょ?」
お「いや、PCをいじる人にとってはあとから困るってだけで、二人にはほとんど関係ないよ。まぁ、確かにゲームは厳しいけど、できなくはない。選べば。あまりすごいゲームはね。でも、そんなんやらないでしょ?」
リ「う〜ん・・・」

とりあえず悩ませることにして、例のごとく「おなかいっぱいでたべれな〜い」と騒いでいるマリカルメンからケバブの食べ残しをいただく。

「これにする!」

もどって早々りのがそう言った。指さしているのは、さっきまで考えていたPCよりも3万円ほど高いPC。グラボなんかもついやってるし、core 2 duoだし・・・と、りのたちというよりは、おいらが欲しいくらいのPCであった。

隣にはまだガンダムやってるやしゅおくんは、嫁が何を言っていても動じない。康雄はその辺は完全に「おまかせ」なのだ。「任せる!」といったら途中で変な口とか挟まない、見事なまかせっぷりなのだ。まぁ、嫁に勝てないというのもあるのだが・・・。

おいらとしては、りのがなぜそのPCを選んだかは謎だった。確かに自分が欲しいから「これはいい!」と褒めてはいたが、「りのたちには良すぎる」とちゃんと説明をしたはずなのだが・・・。やはり「将来性」という言葉がきいたとしか思えない。恐るべし「将来性」。おいらなんて「将来性」で選ばれたら、もう完全ノックアウトだ。そう考えると、なんだか切なくもなった。

8万のPCと、その勢いで20インチのディスプレイ(2万3千円)を選び購入。少し負けてくれたので11万いかないくらいで済んだ。

車でさっくと康雄邸に戻ると、お祝いようの焼き鳥とビールを購入。電源をいれるときに皆で乾杯するのだ。

段ボールを開け、真新しいPCを取り出す。パソコン机はまだ無いので、普通のテーブルの上。セッティングされたヌエボPCはなんとも威風堂々と輝いていた。未だにグラボも24インチディスプレイも買っていないおいらはちょっとした妬みにもおそわれた。っていうか、おいらのPCにあれこれつけてパワーアップさせるよりも、新しい出来合のPC買った方が全然安く済んでしまうことが判明して、さらに迷わさせられた。グラボ買ったら、電源も買わないといかんし・・・と考えたら、圧倒的に安いではないか!

セッティング自体は、段ボール開封も含めて15分ほどで終わり、4人ともテーブルに座り、家長である康雄・・・ではなく、りのに電源を押させる。

ウィ〜〜〜ンとハードディスクが回転する音が静寂に響く。皆、手にはグラスをもち、Windows Vistaのロゴがでてくるのを今かと今かという面持ちで見つめている。

20秒経過・・・

お「あれ?つかない・・・・?」

どうやらセッティングを間違えたようだ。ありえないとは思いつつも、もしかしてアナログでつないでしまったか?とPCの裏をみるが、きちんとデジタルの方でつないでいる。

お「もしかして、最初にグラボかなんかのドライバをインストールしなくてはいけないのか?」

仕方なく説明書を開くがどこにもそんなことは書いていない。

お「まぁ、あわてるな・・・得てしてこの手のトラブルの時は、ケーブルがちゃんと接続されていないってだけのことが多いんだよ。素人はこれだから・・・」

お「つながってますな〜ちゃんと奥まで入ってる・・・」

りの・康雄夫妻の顔が徐々に曇り出す。

ためしに付属のCDをあれやこれやといれて試してみたが、どうにもこうにも画面が映らない。

お「も、もしや・・・今までおいらは一度もないが・・・初期不良?」

言った瞬間後悔した。

「初期不良」なぞ最初から疑ってもいない、PC素人の康雄。「そ、そんなことあるの・・・」と泣きそうな顔になる。PCが動かなくて泣きそうなんじゃなくって、車で10分とはいえ、明日の日曜日にまた秋葉原においらなしの「独り」で行くのがイヤなのだ。

とりあえず、お父さんが家で使っているというノートPCを借りてきてもらって、それを新しく買ってきたディスプレイにつなげて起動してみると、ディスプレイにはWindows XPの文字が・・・つくとすぐ消えたが、まぁ、それは設定の問題だろう・・・ようはディスプレイ自体は問題ないということだ。

となると・・・

最終確認ということで、お次はおばあちゃんが持っている可能性が高い(康雄のおばあちゃんとは仲がよく、良くPCのセッティングにきていたので、いろいろ知っている)ディスプレイがないか調べてきて・・・と頼むと、15インチのディスプレイを康雄が持ってきた。それをノートPCにつなげ起動画面を確認。その後、買ってきたヌエボPCに接続して確認・・・やはりディスプレイはウンともスンとも言わない。

お「康雄・・・申し訳ないが・・・たぶん、このPCが問題だ。明日、秋葉原にいって確認してもらってきてくれ。」

途中からひたすらため息しかでない様子の康雄。つきあってる子にため息疲れても「どんとこ〜い!」なおいらだが、康雄のため息だけはどうもいけない。康雄にだけは失望されたくなかった。

普通だったら「まぁ、諦めましょう。明日いってみて問題なかったらそれはそれでいいし・・・」となるし、実際、康雄にもそういって耐えてもらおうとしたが、康雄のため息に突き動かされるように「終電までは頑張ろう・・・」と、努力してみることにする。

お「でもね・・・やれることは全部試したのよ。ホントに。普通こんなことないんだけどさ・・・」

ヤ「ハァァァァァァァァァァァ」(ため息)

お「グリグリグリグリグリグリグリグリ」(ため息を聞きながらケーブルのネジを回す)

お「秋葉原だったら近いヤンか〜。おいらだったら片道1時間以上だよ〜。ここからなら往復しても30分くらいでしょ〜」(消極的な慰め方)

ヤ「ハァァァァァァァァァァァ」(ため息)

お「グリグリグリグリグリグリグリグリ」(ため息を聞きながらケーブルのネジを回す)

お「まぁ、希にこういうことはあるのよ。おいらは今までなかったけど、ネットとかかではよく聞く話だしさ〜経験だと思ってさ〜。とりあえず、もっていくだけで向こうがやってくれるからさ〜」(消極的な慰め方)

ヤ「ハァァァァァァァァァァァ」(ため息)

お「ポチッとな・・・」

パ「ウィ〜〜〜〜ン!!」

お「テクテクテク・・・」(振り向きもせずにタバコを吸いにベランダへ)

20秒後・・・

皆「つ、ついたよ!!!!画面でた!!!」

お「え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"え"。嘘だ〜!」

皆「ホント、ホント!」

お「あ、ホントだ!」

皆「でも、何で?」

お「わからん。康雄のため息聞きながら、ぐりぐりネジ回しただけだよ。っていうか必要以上にだけど。完全に奥までネジしまっちゃったもん。え?まさか、それが?接続不良だったってこと?ええ〜〜〜!これまで両脇のネジなんて最後まできちんとしめてことなんてないよ〜それで問題なかったよ〜」

こうして、無事(?)終電の前にはセッティングは終了した。購入に4時間半。接続に3時間半。合計8時間の長丁場。

ヤ「あ、ありがとう!!!すげ〜うれしいよ!」
お「いやいや」

康雄の笑顔が、失望されずに済んだということがすべてを癒した。
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方言で怒鳴られるって・・・
2007年07月27日 (金)
さっきテレビをつけたら加藤ローサがどえりゃ〜格好して出ていた。しばらくみていたら「女帝」とかいうドラマであることがわかった。お世辞にも演技がうまいとはいえない・・・ぶっちゃけ下手・・・加藤ローサが主演だったので、途中からで意味がわからないままついついみてしまったのだが・・・。

おいらは方言が好きだ。大好きだ。侘び寂びありすぎ。で、おいらはというと、田舎もないし、横浜からでたこともないので、東京弁しか話せなくて恥ずかしいというか、つらい思いを常にしている。

おいらにたいして「ねぇ〜なんかスペイン語話して・・・」と皆がいうように、おいらも方言が話せるような土地出身の人には「ねぇ〜なんか方言話して・・・」と必ずお願いするが「相手が話せないと難しいよ・・・」といつも断られてしまう。だったら、同郷探してきてやる〜!と言いたいところだが、神経弱のような感じでうまいこと組み合わさらない。ちなみに、北海道弁は少しだけ覚えた。個人的に覚えたいのが、広島弁と九州の方言。熊本弁とか鹿児島弁とか博多弁とか。スペイン語の次は楽してイタリア語・・・と思っていたが、やはり先にそのあたりからいったほうが人生楽しくなるかもしれない。

で、加藤ローサ。「火の国の女なめんなばい」みたいなこといっていたから、熊本出身という設定なのだろう。たしか鹿児島出身だったはずだから、そのままいけばいい気もするが。やはり「火の国」というところがいいのだろう。おいらも好きばい。

ホステスでトップになるためにがんばる加藤ローサに対して、もう一人の名前を忘れた女がトゥーシューズに画鋲を入れるやつみたいにイヤガラセをする。それに負け時と加藤ローサが啖呵をきる。

ぞくぞくするわ・・・方言で怒鳴られるのって・・・。

おいらとしたことが、今まで全く妄想したことなかった・・・。

自分が怒られてるってことは、相手は怒ってるわけで、つまりケンカになりそうな状況なわけで、のっぴきならないはずなのだが・・・ニヤニヤしてしまいそうだ。あ、でも大阪弁はダメ。純粋に怖そう。広島弁も好きなのだが、怒ると怖いらしい。

もしおいらが九州とかにすんだら、道ばたとかで酔っぱらいとかに九州弁で怒鳴られたりするんだろうか?

「なにぼ〜けっと歩いとるばい!」

「どこに目〜つけとるばい!」

う〜ん、悪くない。

電車の中でもそういう会話が繰り広げられてるのだろう・・・「超むかつくばい!」、「それとっとっと〜!」・・・あとなんだ・・・悔しい・・・「ばい」しか思いつかんばい。

ちょっとまて・・・今、そばにいる方言話せそうな友達って誰だ・・・誰だ・・・誰だ?って、ああああっ!そういや来週、博多から友達が上京するけん。でもって、大阪弁バリバリ・・・違うや、奈良弁ばりばりのタカシ君も一時帰国する。

ちゃんと方言習おう。タカシ君には「なんか違うんだよね〜。関東の人は無理して話さない方がいいよ」といつも怒られるのだが・・・大阪弁は強すぎてうつっちゃうんだってば・・・大阪弁話してる人は気づかないかもしれないけどさ。

石積み。
書くことな〜んもなし。

受付嬢・・・あだ名はガーゴイルに決定。
こっちも特になし。っていうか、そもそも何を観察してたのかよくわからなくなってきた。器量が良いってのも一つの才能だな〜ということを書きたかったのだが、途中から「受付嬢」という石積みについて興味をもってきてしまい、そうなってくると見ててもしょうがないので、実際に受付嬢をやったことある人探さないとダメじゃないか・・・ってことに気づいてしまった。あだ名をつけてはみたものの、ちょっと保留にしよう。

最近、体調もすっきりしないが、気分的にもすっきりしない。何が原因なんだろ・・・。

蓄膿
2007年07月26日 (木)
原因はまったくもって不明だが、頭痛といえない頭痛のもとは「蓄膿」のようだ。頭痛だと思っていたけど、正確に痛さの場所を探すと頭よりだいぶ下がって、右目の下のほっぺたの上あたり。鼻の奥も痛い。プールとかに入って鼻に水が入ってしまい、つ〜ん・・・っなる状態が何時間も続くという感じ。まったくもって集中できない。

朝と夜はなぜか平気なのだが、痛石積み電車から降りると徐々に痛み始める。クーラーが悪いのか、はたまた座って下向いて目をつむっているから、膿とかが移動するのだろうか?

病院にいったわけじゃないから、本当に蓄膿かどうかわからないが、ネットで調べたら「急性蓄膿」みたいなのがあり、症状もなんかぴったりなような気がするのでたぶんそうなんだろう。原因はまったくもって不明と書いたが、冷静に考えると心当たりがなくもない。月曜あたりに耳鼻科にいってみようと思う。

石積み。

会話がないない騒いでいたが、今日はおいらあてに電話がジャンジャンなった。そろそろリニューアルサイトがアップされるということで、現時点でのものが石積み場内出回ってるらしい。麻呂がなにやら大仰なことを宣伝をしているらしい。

会話ができるのは嬉しいのだが、どうも話がちぐはぐで頭を悩ます。今までWEBを専門でやっている人がいなかったから、ここぞとばかりに「専門にきこう!」みたいな流れになっている。それはそれで別にいいのだが、入って3週間。おいらはまだうちの石積み場が何をやっているのかほとんどわかっていない。何を扱っているかはわかっているが、それがどんなものなのか全くわからんのだ。

だのに・・・内容に関わるところを「おまかせで!」とまるで寿司屋の板さんに頼むみたいに頼んでくるのだ。各ページの関連リンクなども「あったほうがいいですよ〜」と勝手に作ったのだが、その関連づけを頼まれたりもする。

一番困るのが、おいらは知らなかったのだが、各ページに担当があるようなのだ。コラムとか著書がいるものならわかるが、社員募集はどこどこの部署、取り扱い商品はそこそこの部署、説明会などはどれどれの部署、顧客用のリンクはあっち、お客様の声はそっち・・・と別々に注文がくる。WEBサイトなんて統一感をださなきゃいけないのに、そんなにバラバラできたらちぐはぐになるよ・・・打ち合わせもしてないのに・・・。でも、それでなるほどなっとく・・・どうして旧サイトはあそこまでコードからしてちぐはぐなのか・・・それはおそらく部署部署でバラバラにページを作って、トップページからそれぞれをリンクさせただけなのだろう。うぐむ〜。

そういえば、デザインについてもたまに頼まれるのだが、電話だけをかけてくる人は打ち合わせをしてないからこれまでの流れをまったく把握していないのと、おいらの権限がどこまであるのかを理解していないため、「え〜っと・・・それはおいらにはわからないんですよ〜」と答えざるを得ないことも多い。バベルの塔はワークフロー命みたいなところがあるから、ワークフローに入っていない異分子なおいらに対してどのように注文していいのかもわからないようだ。そして、おいらも何が何だかわからない。いま、おいらを組み込んだワークフローを作ろうとしているらしいのだが・・・。

そんなわけで、2ヶ月短期の予定だったが「延長」することになっている模様。そんな匂いがプンプンしていた(2ヶ月とは思えない将来的な構想を何度もきかされていたり)が、実際に延長となると迷うところだ。

まず、スーツがない。ないから買わないといけない。スーツだとクールビズみたいに安くは住まないだろう。2年くらい石積むならOKだが、半年くらいで「じゃっ!」とか契約着られたらスーツ買い損だ。まぁ、買ったら買ったらで次回からの選択肢が増えるのは確かだが、スーツをきる石積みを好んで選ぶとは思えないしな〜。

あとバビロニア自体、まだ楽しめてないがやはり人が多すぎる・・・どうでもいいが、朝の人混みに紛れて、たまに柱の影ですでに疲れ果てた感じで座っている外国人観光客なんかを見かけるのだが、そんなときはいつも心の中で「人おおすぎてごめんよ〜!!」と謝ってしまう。おいらは悪くないが・・・「こんなとこいないで九州いきな〜高千穂とかさ〜」って思ってしまう。逆にたくましいのが台湾人だか中国人だかのアジア人集団観光客。早朝のものすごい流れの人混みの中に、旗をもって岩のようにたつ添乗員。その説明を聞いている観光客。たくましいわ〜。

で、なんだっけ・・・あ、そうだ。葛藤だ。葛藤。

もし延長するなら一日一時間くらいの残業はしたいかな。今も別にダメとはいわれていないからやっても問題ないんだろうけど、残業する意味もないので5時半には帰ってしまう。で、今日知ったのだが、規定外時間なんたら・・・みたいなのがあって、あまり長時間石積みすぎると休暇をとらないといけなくなるらしい。デザイン会社しかしらんから、そんなのあるのしらんかったよ。それで麻呂は締め切り間近だというのに休暇をとらないといけないらしい。嬉しさと申し訳なさが入り交じったような雰囲気でおいらにそう説明してくれた。

入ったばかりのころから、有給休暇を皆がばっちり取っているのをみて「すげ〜石積み場だな〜」って驚いていたが、そういう理由もあるのだろう。「有給休暇って使って当然の権利でしょ!」と現実に対して不満ブ〜ブ〜であったが、まさに理想というか、当然の環境がうちにはある。日雇いじゃなくって、正石積み職人も当然のように5時半に帰る人もいるし、帰っても「まじであいつ帰るのかよ・・・」的な理不尽なプレッシャーを含み視線も全くない。

ってことで、おいらにとってどっちがいいのか未だよくわからないので、もう少し様子を見ることにする。でも、有給がとれるってことは、気兼ねなくスペインに行けるってことだよな〜。それはかなりでかい気がする・・・。

受付嬢。そろそろあだ名をつけるべきか?

いつもはたぶん3つくらいある椅子の真ん中に座っているのだが、今日はなぜか一番左の席に座っていた。しかも、今日のアルカイックスマイルは不調で、伏し目がちな感じで何かをやっていた。たぶんクロスワードだ!!と勝手に確信した。相変わらず退屈そうだが、昼飯の時にちらっとみたら、守衛のおじさんと話していて、なぜかほっとした。

そういえば、マリカルメンに受付嬢の話をしたら「そんなの狙ってるに決まってるでしょ〜!友達の友達でいるけど、たいていその子を見初めた誰かが合コンとかセッティングして商社の人とかと結婚するらしいよ〜」とリアルな世界の話をされた。
「友達の友達」ってところもそうだが、世間一般でいうところの「噂」やら「やっかみ」やら「イメージ」やら「偏見」やらが入り交じったデータのような気もする。

こうやって毎日数秒を数回見ていると、夏休みの朝顔とか向日葵とかへちまを観察しているような気分になってくる。観察日記も書いてるし。大きな変化がないから、徐々に飽きつつもあるが、夏が終わるまでは気合いで続けてやる。

明日は金曜日・・・だけど、おとなしくしていよう。蓄膿だし。

2007年07月24日 (火)
なんとか、週末の2日分の日記が書けた。かなり手抜きだけど致し方ない。

今朝、久しぶりの天気にバレンシアを思い出し、気分揚々と石積み場にでかけたのだが、通石積み電車をおりた途端、頭痛とも言えないような頭痛が。滅多にないので頭痛には抵抗力がない。なんかイヤな感じ。体には嘘つけているけど、心には嘘つけてないのでは・・・「これって時季外れの5月病?」と思い悩んでいると、母親に一蹴された。

「あんた、それ・・・典型的なクーラー病よ!」

「え"え"え"え"〜〜〜クールビズなのに〜?28度設定なのに?っていうか、いままでクーラー病だと思っていたのはなんなのさ〜!」

まぁ、言われてみたらクーラーのばっちりきいた電車から降りた時、同じく冷え冷えのドトールから出た時・・・変な倦怠感を感じた気がしないでもないが・・・。

クーラー病ってどう治せばいいの?だって、毎日の生活で電車とドトールは絶対いかなくちゃいけないんだから・・・どうしようもないやん。そもそも、本当にクーラー病なのか?ママンって、たまに平気で当たり前のように「嘘」つくからな・・・。

まぁ、明日、百薬の長を呑んで治す。

あ、そうだ・・・昨日の日記で変な勘違いをしている方が数名いらしたので、この場を使って書かせていただく。というか、スペイン関係の質問ポルファボール!最近、めっきり減っちゃったよ・・・スペインの話から遠ざかってるおいらが悪いんだけど・・・。

質問自体は要約して書く。

Q.生足がいいってことですか?足首がいいってことですか?
A.え〜っと・・・勿論、足の美しさも多少関係しているのかもしれませんが「素足で靴を履いちゃってる」のがいいのです。言葉以上でも、言葉以下でもありません。

Q.靴ってパンプスとかでもいいのですか?
A.未だにパンプスがよくわからないのですが、サンダルはダメです。またサンダル風味もダメ。だって、あれは素足で履くモノでしょう?ヒールがあるんじゃなくって、ぺったりしたやつ。かかとのない「つっかけ」みたいな靴もダメです。

Q.「『天女の羽衣』が言えない」ってどういう意味ですか?
A.え〜っと・・・試しにご自分でいってみてください。「言えた!」と思ったら言えてるのです。言えてなかったら、それがそうです。たぶん。自分が言えてしまったら、適当な友人に言わせてみてください。言えてなかったら、それがそうです。たぶん。

Q.他に何かありますか?
A.他にもいくつかありますが、ぱっと思いつくのは「前髪を切り過ぎちゃった」人です。ホントどうでもいい人にはまったくどうでもいいことです。

Q.セクシーに思うのですか?
A.セクシーじゃないです。

Q.わかります!
A.同志ですね・・・でも、わざわざ人にいうことではないというだけで、世の中にはいっぱいいるかもしれませんね。おいらの周りの9割は首を傾げますが、一人だけ「靴」の方はわかってくれる同志がいます。


ということで、あくまで「匂い」的なものなので、説明不可能です。ってことで、これ以上重箱の隅つつかないでくださいな。なお、返事は別々にきちんと返します。


気を取り直して石積み。

やっぱり・・・・

ぬ〜〜〜〜〜る〜〜〜〜〜い〜〜〜〜!!

「あんた、楽してお金はいるならそれでいいじゃない・・・あたしと変わる?」などとママンはさらっというけど、世の中そういうもんじゃないでしょ〜。時間を切り売りしてるんだからさ〜。宝くじかって、ぽんっと1億円はいってんならわかるけどさ。

で、それ以上に・・・

会話がな〜〜〜〜〜〜い!!!

よく日記で「月曜日とか週末なにしてたか話したり・・・」なんてことかいてるけど、現実世界ではそうそうないものなのか?

会話がないのは、前々から書いているとおり、おいらが完全に一人だけの石積みをやっているからだ。周りは普通に石積みの話とか、女性同士なら「こそこそ」っと何かを話しているのだが、おいらは見事にない。「賽の河原」以上にない。

話しかけても問題はないのだが、いかんせん接点がない。石積みの話をしながら・・・打ち合わせをしながら・・・自然に雑談が・・・ってんならいいが、突然「今週末なにしてました?」とか「普段なにしてるんですか?」とか聞けないよ・・・。

今日はたまたま右斜め前にいるカワンチャ君がおいらのジャンルの質問があったらしく話しかけてきたので、ここぞとばかりに会話する。さらには、別の会社(部署)から様子をみにきた、通称「麻呂」君(おいらがつけたわけではなく、そう呼ばれていた)がやってきて軽い打ち合わせ。二つ合わせて15分もない。おいらが今日、バビロニアで口開いたのそれだけ・・・。

会話がない石積み場でないため、以前より寂しさがこみ上げてくる。すぐ隣にある別の部署のアピペさん(女性)は、おいらの目の前にいるコカトリスさんのもとにきては、ぺちゃくちゃと話していく。その数、一日10度ほど。うらやましくてしょうがない。そこへ来てぬるま湯に浸かった石・・・シクシクシクシク。

本来なら3週間もあれば、さりげなくとけ込めてしまうはずなのだが・・・なぜかバベルの塔ではそうはいかない。というか、世間一般の石積み場でも無理なのかもしれない・・・。

まぁ、ちょっとまて・・・フェルミンや・・・・耐えるのだ・・・待てば海路の日和ありだ・・・。


一度気になってしまったら、気になりだしてしまった受付嬢。今日もおいらからみたらえらく退屈そうに見える。が、顔はいつもどこみるとなく、常にアルカイックスマイルをたたえている。

「いったい一日何人の人があの受付を利用するのだろう?」

「誰もこないときは何をしてるのだろう?何を考えてるのだろう?」

気になりだしたら、頭んなかぐるぐる。

スペインのBarのおばちゃんならば、その辺で買ってきたクロスワードパズルを解いたり、ぼ〜っとテレビとか新聞を見たりしてるが、そんな様子はない。顔は常に前でアルカイックスマイル・・・。朝おいらが到着した時にはすでにいて、昼飯の時もいた。でもって、4時頃、一服しにいった時にもいた。その間、いったい何人に話しかけられたんだろうか?気になる・・・気になる・・・気になる・・・。

一日近くにひそんで、野鳥の会がもってるアレを使って数を調べたいところだが、場所が場所だけに隠れるところもない・・・っていうか、石積みでもないのにバビロニアにはいきたくない。

もしかしたら、彼女は「正石積み社員」ではなく、おいらと同じ「日雇い石積み職人」なのだろうか?それなら、おいらと同じ境遇とはいえ、納得できる。もしあれが一生の石積みだったら・・・などと考えたら背筋が凍った。

話しかけることもないし、ましてや顔見知りになることなどもないとは思うが、小さな楽しみができた。「あの受付を使っている人」を見るまでは観察を続けよう。まぁ、一日多くて3度だから、その場面を見るのには何ヶ月もかかるかもしれないが・・・。


最近、お気に入りの漢字ができた。



もう、見るからに炙っている感じがする漢字だ。

スペインにいるときに・・・といっても、おもに合理的にモノを考えるっぽいドイツ人とオーストリア人なのだが、漢字についてかなり説明したことがある。

常用漢字は約2000字。でもって、3000字ほど漢字を覚えていれば日常生活では困らないとかなんとかいわれているが、それを彼らにいうと「なんだそりゃ〜〜〜!」と目を丸くする。でもって、「漢字はもっとある」というと、「ふざけるな〜!」と信じなくなる。

漢字を「かっこいい」とか「面白い」というのは彼らはとても理解する。デザイン性が強いから、タトゥーにする人もいるくらいだ。まぁ、日本人はあまりやらないだろうが・・・だから、そこは理解してくれる。

だが、合理性の面で言うとアルファベットは26文字だけ覚える(言語によって数文字変わるが)だけでいいから、そっちのほうが便利だ・・・という。

ここで「そうだね・・・」っていえばいいのだが、悔しいのでそうもいかなくなる。漢字は表意文字。アルファベットは表音文字。表意文字にはメリットがある。アルファベットの羅列はタダの記号の羅列だから、何か別の単語から派生していたとしてもわからなければ全くわからない記号の集合体にしかみえない。が、漢字だったら場合によっては、普段使わなくても、書いたことなくても、見たことなくても、なんとな〜くわかってしまったりすることがある。それで説得する。

ただ、困ったことにこれを説明し始めると、「部首」とか「偏」とか、古文から篆書、隷書、楷書みたいな流れを・・・いうたら、その漢字がどうやってできたかを説明しなくてはいけなくなる。日とか月とか木とか小学生で習うようなのだったら説明できるが、おいらがもっている日本の小説なんかを持ち出し「これは?」と説明できない漢字をさされたりすると焦る。

最後のつめというか、もう一点の漢字の利点として説明するのが、「漢字を使うと文字数が少なくなる」ということ。

「外国の本は文庫本(といっていいのかしらんが)の厚さが明らかに厚いだろ?が、見よ・・・日本の文庫を・・・この薄さを!」と力説する。

なんだけど、実はこの点については、紙の厚さとか別の要素だったり、たいして変わらないとか、最悪アルファベットを使った方が実は文字数が少ない・・・とかなったりするかもしれない。勢いだけでいってるだけで、確証は全くない。根拠としているのは、三島由紀夫とか川端康成の本をスペインでみたら、日本の文庫より数段厚かった・・・というだけ。しかも、でかいし。たぶん、間違ってないとは思うんだけど、もし嘘だったらどうしよう・・・といつもビクビクしながら説明している。

大学の専攻が歴史というだけあって、いやってほど漢字はみてきて、その多さに外国人同様「多すぎだろ〜!ぼけ〜!」と何度か憤慨したことはもあるが、やっぱり漢字は面白い。そしてかっこいい。

でもって、今のおいらのお気に入りは「炙」。肉と火で「炙」る。

あ〜なんか、「炙」りてぇ〜!!


いまふと思ったけど・・・この日記をスペイン語で全部書いたらどうなるんだろ?おいらが書いたら文字数は明らかに減るだろう。スペイン語でこのニュアンスを説明するなんておいらの語学力じゃ不可能だから・・・。でも、日本語がばっちり読める、日本在住20年くらいのスペイン人に訳してもらったら・・・。スペイン在住20年の日本人でもいいや。やってみてもらいたいものだ。



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