おいらの おいらによる おいらのための
スペインひきこもり日記!!
改め
日本出稼ぎ日記
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カーリー
2006年09月12日 (火)
うちにはカーリーがいる。インドではカーリーは人気があるが、うちのカーリーはあまり人気がない。別に「お局」ではない。年齢はおいらよりも3つ、4つ下くらいなはずだから、お局候補といったところだろう。ちなみに、おいらは石積み経験が少ないので、俗に言う「お局」をみたことはない。ドラマとか漫画でしか・・・。
カーリーはいつもカリカリしている。なんか下手のダジャレみたいだが、本当にカリカリしている。かと思うと、たまに上機嫌になる。カリカリしてようが、ウフウフしていようが、派遣石積み職人のおいらには全く関係ないのだが、今日はついうっかり、藪をつついてしまって、微妙にかみつかれた。
カ「ヨモツシコメさん・・すいません。ちょっと打ち合わせしたいんですがいいですか?」
ヨ「あい。いいですよ」
カ「メールで連絡するのを忘れてしまっていたんですけど・・・ここ・・・ここのヘッダ部分をこのレイアウトで作り直して欲しいんですよ」
ヨ「え"!!??」
カ「ここを!作り直して欲しいんですっ!!!」(ものすごい語気で)
いつもなら「あいあい」と二つ返事なのだが、今回ばかりは思わず眉間にすごい皺を寄せて「え"!?」っていってしまったのだ。というのも、その部分は昨夜、締め切り間際だったのもあり、わざわざ残業してまで、切り出しし、さらにはコーディングまで持って行き、サーバーにまでアップし、校正もし、OKとさせたところだったのだ。
別にメールをうっかり送らなかったことにたいして「え"!?」(con眉間の皺)といったわけではなく、ついつい「マジッスカ!」という感じででてしまった「え"!?」(con眉間の皺)だったのに、なにも逆ギレせんでもええやん。
締め切り間近でアワアワしてるのはわかるが、それはこっちも同じで、だからこそ「え"!?」(con眉間の皺)なのに・・・。
まぁ、おいらの方は別にかみつかれたところで、痛くも痒くもないのだが、カーリーのカリカリに被害を受けているのは、年下の新入社員のオーガ君(独り言の凶暴性が増してきた彼)だ。
オーガ君は、この「賽の河原」に来た当初はとても明るく、よくしゃべる子だったのに(※周りはあまり反応しないが)、今ではストレスでかだいぶ太ってしまい、髪もボサボサ、無精髭のびのびで、さらには昔みたいな屈託のない笑い方ではなく、なんとも乾いた笑いをするようになってしまった、「賽の河原生活」による典型的な被害者になってしまった。彼に会うたびに「ブエルバ!オーガ!」と叫びたくなってしまう。
そのオーガ君は、ちょっとしたミスをものすごい勢いでしかられ、つつかれ、つっこまれ・・・かなりカーリーに恐怖感を覚えてしまったのか、質問があるとなぜかおいらヨモツシコメのところに来るようになってしまった。
石積みに集中すると周りに声をかけられても気づかないおいらは、たまに後ろにぬぼ〜っと立った彼に「びくっ!うおっ!」とさせられることがここ数日何度かある。オーガー君は名前通りタッパがあるため、後ろを振り向いた時、聳えるようにいるので、本気でビビる。
オ「あの〜ちょっとここなんですけど・・・」
ヨ「ん?」
オ「これどうするんですかね〜」
ヨ「う〜ん、たぶんこれでいいと思うけど・・・おいらじゃわからんから、カーリーさんに聞いてみて・・・」
オ「ハ・・・ハイ・・・」(conしょぼん)
そんな感じ。
今日は上の階のラクシュミさんに用事があり、彼女と相談しているとオーガ君もやってくる(彼は平和なこの階出身)。
オ「あの〜ちょっとここなんですけど・・・」
ヨ「ん?」
ラ「はい?」
オ「ここ修正した方がいいですかね?」
ヨ「う〜ん・・・修正した方がいいかもしれないけど、保留かもしれないし・・」
ラ「カーリーさんいないんですか?」
ヨ「カーリーさん?いますよ。いるよね?オーガー君?」
オ「い、います・・・」
ラ「?」
ヨ「・・・・(笑)」
オ「なんか怖くて・・・なんか指示もらった気がするんですが、僕が忘れてるだけかもしれないし・・・」
ラ「・・・・(笑)」
オ「まっ、うちらじゃわからんから、かわいそうだけど聞いてみるしか・・・」
オ「は・・・はい・・・」(conしょぼん)
来たばかりの時はチームを組んだのでずっと石を一緒に積んでいたのだが、ここ数ヶ月、おいらはゴブリン君と一緒に組んでいて、さらには石積み場全体で会話がないため、カーリーのカリカリを忘れていたのだが(他の人に当たってるのは知っているが、おいらにとっては対岸の火事)、まさかここまで相手に恐怖感を植え付けているとはおもわなんだよ。
だが、彼をみていて、急にいろいろ思い出した。
以前やった最初で最後の呑み会と噂に名高い「プロジェクト完了打ち上げ」のときに、あの無口であまり感情を表に出さない、おやつ好き(うすしおのポテトチップスとじゃがりことアメリカンドッグがお好き)のあのゴブリン君が「カーリーがうざい」とぼやいていたことを。
顔も良く、さわやか好青年のクリシュナ君が「カーリーのやつ、ラジオの音量すぐ下げるんですよね。せっかく聞こえるような音量にしたのに・・勘弁してほしいっすよ・・・」となき悲しんでいたことを。
そして、今日のオーガ君。
不憫なり・・・不憫なりよ・・・オーガ君。
おいらも派遣石積み職人じゃなくって、正石積み職人だったらそうぼやいているんだろうか?
賽の河原の受難は続く・・・。
思うに・・・あのちょっとキツイ顔が相乗効果を生んでいるような気がする。あの年であんなに眉間に皺寄せてたらダメだと思うんだけどな〜。
とりあえず、スペイン送りにして生まれ変わらせてみたいけど・・・きっとインテリゲンちゃんだろうから、変わらないんだろうな〜。
まっ、正直
y a mi que?
って感じだけどね。
de repente
2006年09月11日 (月)
平日になると一気に書くことがなくなる不思議。
今日はそこそこの長文をすでに3つ書いてるわりには、まだまだ気力が充実しているというのに・・・。
まぁ、書くことないからしょうがない。
石積み場でも違うことをず〜っと考えてたから、ほとんど誰ととも口を利いていない。質問が来たときだけ話したくらいで。
変わったことといえば、不摂生のおかげで左の頬に珍しくニキビ(吹き出もの?)ができたことくらい。
今日は7時にあがれると思ってうきうきしていたのだが、またもやカーリーのせいで9時になる。
ふと思ったけど、これっていびられてるのか?
7時半に石恵んでくれんでもいいんですけど・・・。
あ、そうだ。3連休に予定していた
仙台出奔
はあえなく中止となった。
いろいろやることあるな〜と思いつつ、天気も含め仙台について、石積みの合間の息抜きに調べてたら、今週末はず〜っと天気がぐずつく模様。今の時点ではだが・・・。
普段なら、雨だろうがヤリだろうが行くのだが、下田「ウ必山水魚」夜釣りツアーにも昨夜誘われたし、他の予定いれられるし・・・ということで、10月あたりの3連休まで延期した。10月は10月で厳しそうなのだが・・・。
ぬっ・・・もう3時間近く日記書いてるのか?っていうか、3時すぎてるやん。
寝よ寝よ。
追記
YouTubeで劇団ひとりの動画を見る。面白い。物まね、あんなにうまかったことにびっくり。すげ〜特徴とらえてる。
追記2
新連載・・・。
harukaがしつこいので晒す。ここに晒しても全くもって意味はないが・・・。
しかし、まぁ〜よく考えるわ。
やっぱり興味薄!?でしょうか。エッチな写真じゃないとダメ!?
気軽な関係を望んでおいて、こうやって貴方にメールして困らせているのだから変ですね。
私も分かっているつもりなのだけど、どうしても黙って待っているだけじゃ抑えきれなくなって。
このアドレスに送るのは迷惑なのは知っています。
この年齢だし、あまり甘えたことは出来ないし、余裕のある大人の女性として振舞いたいんだけど、
こういう場所だからホンネの自分が出せるんです。
自分のことばかりでゴメンナサイ。
http://www.......
で返事待っています。
>> Haruka <<
さっきまでの事は謝ります。ひとりで盛り上がって何を言っているか分からなかったでしょう。
あなたが望んでいるのは分かります。お互い大人ですからさっぱりとクールに満たしあうのが
ベストですよね。時間の制約もあるでしょうし、お互いに一定の距離感で楽しい時間を
過ごせるのが良いのかな、と。
それが前提だったら貴方も気持ち的に気軽でしょ。
それとデート代とか宿泊費とか私持ちでもかまいません。
どう、ダメですか? メールルームにいます。
http://www.........
>> Haruka <<
冷静になったり、高ぶったり、あなたには変な女だと思われたかもしれないですね。
私もこんなメールばかりで本当にゴメンナサイ。
でも、分かったことは貴方を知りたい、話したい、逢ってみたいという気持ちです。
これは消すことはできません。一生懸命ストレートに伝えるのが下手なので、いろいろと
なんだかんだとメールしてしまいました。
どんな服装、声、どんなアイテム...、
貴方が望むならば、どんな命令でも聞いてみようと思います。
諦めようと思ったけど、でも。...最後のお願いです。
http://www.koimore.com/cute
で待っています。
>> Haruka <<
頼むから消えてくれ・・・・。
久しぶりの反省会 con ミニスカ
2006年09月10日 (日)
昼飯の蕎麦すすってると、珍しくパパンから電話が入る。
お「どうしたの?」
パ「今日はいつ帰ってくる?」
お「いま飯喰ってるけど、そろそろ帰るよ?なんで?」
パ「今日BBQやるから・・・」
お「あいよ〜」
Cabra Mecanicaを大音量で聴きながらゴルフォ号を飛ばしておうちに帰る。
事務所に行くと、社長軍団「ウ必山水魚」班の
伊勢エビ担当
のN氏が寂しそうに座っていた。
お「あれ?お父さんたちは?」
N「買い物にいったよ」
お「あらら」
N「三時集合っていうから来てみたら誰もいね〜んだもん」
お「スペインだね」
N「最近、実験君(おいらのあだ名)こないからさ〜そろそろでかいのとらないと」
お「行きたいんだけど、なにかと忙しくて・・・」
N「でかいアワビくいてぇ〜な〜」
お「トコブシで我慢して・・・」
しばらくすると、「ウ必山水魚」班素潜り部隊、サザエ・アワビ・シッタカ・トコブシ担当のKさん夫妻が来る。ちなみに奥さんは伊豆出身のSuper Guapaだ。
Nさんも寂しくなくなったので、部屋に戻ってやることをやり、また事務所に戻るとパパンとママンがムクをつれて帰ってきた。
Nさんは今回40cmくらい伊勢エビを釣り上げてきたとのことで、賞賛の的であったが、Kさんも今朝伊豆で5kgほどのアワビやらサザエやらを大量に「ウ必山水魚」してきていたし、さらにはMexicanoで会長のAさんも、金曜日に釣りにいき、かなりの量の魚をもってくるということになっていた。トビウオやらムツやら、なんやら・・・。
お「で、今日は何人で反省会?」
N「これだけだよ」
お「え!!!5、6人でこの量食べるの?若い子たちは?」
N「電話番号しらね〜もん」
K「知ってるの社長だけだよ・・・」
パ「若いやつらはあとで電話するよ。正樹も誰か呼んでいいぞ」
お「呼んで良いっていわれても・・・友達近くにいない・・・」
しばらく考えて車で5分の所に住む長尾に電話するも、例のごとく留守電。しばらくして、メールで返事が返ってくる。
「わりぃ。出張で沖縄・・・」
なんか伊勢エビが色あせたよ。
また出張かい。いいな〜うらやましいな〜。しかも、沖縄かよ。仕事ときこうが、接待ときこうが、浪漫しか浮かばないじゃないか・・・。
お次。車で10分のお嬢にかける。電波届かず。むんと映画でもみてやがるんだろう。
あ、あらぽん・・・・来るわけないよな〜。
はい、打ち止め。
モツを運んだり、バケツに氷と水はって飲み物ボックス作ったり、ビール運んだり、買い出しいったりして、反省会・・・おいらは反省するほど釣果はないが・・・の下準備を手伝っていると、ふと一昨日会ったマオちゃんを思い出す。家近いやん!車で0分強・・・いける・・・。早速、電話。が、でない。しばらくして、メールの返事。再び電話。何でも美容院にいくとかで、いけるけど遅くなるとのこと、でもって、遅くまではいれないとも。どうせうちのメンバーは遅くまで呑むので呼ぶことにする。ただ、一つだけ問題だったのは、送迎はOKとしても、それだと、社長軍団日本酒担当呑んだく部隊のおいらが酒を一滴も呑めないということになる。できるだけ呑まないようにはするが・・・最悪、電車で・・・ということでとりあえず手を打つ。
6時くらいに開始したが、おいらは7時ちょいまえに迎えに行くために車で出発。うちとマオちゃんのところだと、車だと早いが、電車だと軽く倍はかかるという位置関係。調布との関係に近い。
合流時間を10分ほど遅れて合流。Kちゃんという地元の友達を一人連れてきていた。来た道を引き返し、家に戻ると・・・最初は6人くらいしかいなかったのに、3倍の18人くらいに増えていた。
面食らっていると・・・
マ「今、アワビ食べちゃったのよ!もう残ってないわよ〜!バカね〜」
とママン。
バカね〜とはなんだよ。バカね〜とは。
ここで、社長軍団・・・ありえない行動を取り始める。
社長軍団は、うちのパパンを筆頭にサラリーマンはNさん意外一人もいないという状況で、水滸伝にでてくる好漢のような男たちが多く、話していて何度もその漢気(おとこぎ)に触れ、「すげ〜」と思うことしばしばなのだが・・・・二人女の子が来ただけで、蜘蛛の子を散らすように散開し、ちょっと離れたところでじと〜〜〜っと再びカタマリ始める始末。あげくに果てには、「ねぇ、実験君・・・彼女たちはうちらが話しても大丈夫な年齢なの?」とか質問してきた。
「おいらとたいして変わらんってば」と行ったところでなしのつぶて。まぁ、さもありなん・・・マオちゃん・・・突然おいらが誘った上に、美容院から直接きたので着替えている暇がなかったと・・・ミニスカートで来てしまったのだ。
いつもの反省会とは異なる空気・・・いや、陣取りになり、おいらが落ち着かなくなる。しかも酒呑めないし・・・。
おやじたちは、ひやかされるようにして、他の人にまず斥候を出させるような形で、様々な方法で彼女たちに声をかける。
いつもの漢気(おとこぎ)はいったいぜんたいどこへいったんだ!Mexicanoアサクラなんぞ、見た目は破戒僧、花和尚魯智深なのに・・・。
が、気合いをいれてようやく近くによってきたのはその魯智深であった。スペイン話で花を咲かせている間、おいらはたまに席を外し他の人と話す。
しばらくして、魯智深・・・慣れてきたのか・・・「実験君!呑もうよ!!呑まなきゃ始まらん!」と日本酒を要求してくる。
「う〜ん、おいらおくらんといかんし・・・」と軽く抵抗はしてみせたものの、反省会ではやはり呑まんといかんので、保険を探す。
お「誰かおいらが呑んでも、代わりに送ってくれる人おらん?」
?「パシリ君がいるよ」
お「でも、呑んでるでしょ?」
パ「いえ・・・」
お「え?下戸なの?」
パ「ええ・・・」
お「じゃ、申し訳ないけど・・・送る時手伝ってよ」
パ「いいですよ」
お「最悪、ママンに頼む・・・(笑)」
こうして、いとも簡単に自由の身になる。
酒は、先日岐阜で、試飲しては悩むことを繰り返してようやく買ってきた
翠翔
。魯智深におみやげで買っていったら、ものすごく喜ばれた一本だ。
ただ、一人用の750mlだったもんだから、あっという間になくなってしまった。こんなことだったら、買い出しの時に一升瓶買ってくればよかった・・・と公開しても後の祭り。しかたないので、誰が買ってきたかしらんが、冷蔵庫にはいっていた焼酎の小瓶と、おいらの微妙に飲み残していた久壽玉の純米酒までもが出荷される羽目になった。
女の子二人は、社長軍団パシリ担当のマッチャンに車の説明(おいらが乗っていたZを今は彼がすごく綺麗にして乗っている。自分が乗っていた車とは思えないほど綺麗で見るたびにびっくりする)をするためにつれていったため、さっきまでじと〜っとしていた男たちも徐々に真ん中に集まり、あれやこれやとマッチャンのうわさ話を始める。
「おいおい、かえってこねぇ〜ぞ〜。なにやってんだ〜」
それでこそ、漢だ。
どうでもいいが、マオちゃんが連れてきた友達Kちゃんの足は恐ろしく長い。暗かったのできづかなかったのだが・・・なんなんだあの足は!と思わず叫んでしまったくらい。それを聞いていたマオちゃんに「隣に並んでみなよ」と言われ逃げ出す。あんな腰の高さと勝負したくないよ。別に長いとも思っちゃいないが、あれと比べたら、さすがに自尊心傷つくわ。しかし、面白いのが、そのスタイルの良さとは裏腹に、Kちゃんはsuperがつくほどの天然であった。漢たちと話す会話を遠くで聞いていたが・・・面白い面白い。kちゃん・・・漢たちのたいていの話にはついて行けそうだ。つきあいの長いマオちゃん曰く、「すごいしっかりしている」とのことだが、一回目じゃ完全にはわからんかったが、少し「しっかりした部分」を垣間見たシーンもあった。
そういえば、今日はもう一つ面白い出会いがあった。スペイン話で盛り上がったついでにと、魯智深がかなり長いつきあいの友達を紹介してくれたのだ。最近、スペインで商売を始めたという漢。
埼玉アリーナで格闘技を見た帰りによってくれた彼は・・・もう見た瞬間あだ名が決まった。
ホセ
どこからどうみてもホセにしかみえないのだ。
それは同じくスペインにいたマオちゃんも証明してくれた。
「ホセだ!」
ちゃんと「トシちゃん」というあだ名があり、しかもおいらよりも何周りも上の人だというのに、なんだか気に入ってしまい、「ホセさん、ホセさん」と話しかける。そして、魯智深と一緒に3人で呑もうという漢の約束もした。
いや〜ホセさん、渋いわ。
金曜日に比べると全くといっていいほど呑んでないが、さすがに運転できるはずもなく、予定通りマッチャンに頼んで彼女たちを送ってもらうことにする。11時くらいのこと。
1時間後戻ってきて、残った漢たちと伊勢エビのみそ汁をすすりながら反省会の続きをし就寝。
眠くなかったが、無理矢理寝た。
追記
自宅にモノを取りに行ったとき、二人が部屋を見せてというから「汚いから・・・」と抵抗しつつも結局見せることになったのだが・・・マオちゃん・・・開口一番・・・
「想像以上に汚い・・・でも、ここで日記書いてるんだ・・・」
とか宣う。「汚いから・・・」というのは謙遜で、おいらの中ではだいぶ綺麗な方だったのだが・・・。さっさと部屋をあとにした。
El Abrazo Partido
2006年09月09日 (土)
朝。
お「なんかくいもんある?」
母「昨日の焼き鳥があるわよ」
お「・・・・二日続けてかよ・・・」
朝から焼き鳥を食べる。「残ってるご飯も食べちゃってよ」といわれ、心ときめく「焼き鳥丼」にしてみたのだが、これが大失敗。朝からおえっぷってなる。
マリちゃんから電話が入る。寝ぼけ眼で電話をとる。
マ「決まった〜」
お「え?」
マ「今決めたところ。」
お「はい?」
マ「引っ越し先・・・」
お「え〜〜〜!マジで?家の中みれないのに?」
マ「うん」
お「あんさん、明日3つくらいナイケンがどうとかこうとか」
マ「でも決めたの」
お「今どこにいるの?」
マ「申し込み書書いてる」
お「・・・・」
日本で一人暮らしをしたことないおいらには、全く持って理解できないのだが・・・
「なぜ家の中をみないで自分の住む家を決められるんだ???」
「衣食住」とはいうが、おいらの中の優先順位は
住>>>>>>>>>>食>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>衣
という感じ。
新築でまだたててるから見れないとか、人が住んでるから見れないとか・・・まぁ理由はいろいろあるようだけど・・・・おかしいでしょ。
スペインで家を探す場合、基本がCompartir(ルームシェア)になるのだが、張り紙をみて電話で予約して、その住むかもしれない家に行く。そして、人が住んでいようが、住んでいまいが、中を存分に見学できる。
出て行く人間としては、そこの部屋を借りてもらわないといけないので(契約が切れる場合はあてはまらないが)、まだ自分なり他の人が住んでいるが、部屋の中を案内してみせてくれる。
それが普通な気がする・・・。
日本でも、出て行く場合、大家なり不動産会社が連絡して一日あけてもらい部屋の様子をみせてもらったり、質問してりできればいいのに・・・。
さすがに突然行ったら困るだろうけど、日時を指定すれば掃除くらいできるだろうし・・・。
無理なのか?日本ではありえないのか?
なんか外見だけ見て決めるというのは不思議だ。日本の不動産の場合、敷金礼金とかがっつりとってるし、ちゃんとしたところに頼めば、その辺は「信用」の問題になってくるんだろうか?
まだ一人暮らしは予定していないが、自分がするときにはちょっと不安だ・・・いや、ちょっとどころじゃないかも・・・。
そういえば、あらぽんも最近引っ越したけど、どうやって新居決めたんだろう。
映画をみた。感想。
【僕と未来とブエノスアイレス】
4.5点(5点満点) スペイン語わかりやすさ度:6
公式サイト:
僕と未来とブエノスアイレス
アルゼンチンの映画。監督は32才のポーランド系ユダヤ人。
すべてが絶妙な映画だった。ここまで良かった映画は久しぶりで、見終わったあとしばらく小躍りしてしまった。歌はもちろん『安息日の歌』(勝手に命名した)
うまいVinoを呑んだあとの余韻みたいなものがある。ストーリーも、登場人物も、見せ方も、挿入歌も、終わり方も完璧。「素敵」としかいいようのない映画。
あらすじとかは公式サイトを見てもらうとして、感想だけを書き殴る。
まず「登場人物」が誰も彼も最高。味がありすぎる。老人がかなり多い映画なのだが、もう渋い!渋すぎる!!ヨーロッパの男は、年を経れば経るほどかっこよくなっていくイメージがあるが、アルゼンチンのじいちゃんたちはかっこよすぎる。特にジャン・レノっぽいお父さん。ちょっとしかでてこないのに、あの存在感はなんなのだ!お母さんもおばあちゃんもふとした時の表情や仕草が猛烈にかわいらしい。映画が進むに連れて、そのかわいさはよりいっそうます。ガレリアというブエノスアイレスの小さな商店街が舞台で、登場人物は結構多いのだが、どれもこれも一癖あり、ほとんど苦にならない。ラモンあたりが、先日みた「チャーリーとチョコレート工場」のウンパ・ルンパにみえてしまい、妙に気に入ってしまった。フウテンの寅さんみたいな兄ちゃんもいいし、アリエルと仲の良い友達もなかなか。韓国人夫婦も出番は少ないのだが、なぜか印象に残っているし、アリエルの昔の恋人は、「深津絵里」+「ビョーク」みたいでおいら好みであった。批判は多そうだが・・・。
基本的にこの映画は音楽がさほどながれないで台詞が唯一の音という感じで進むのだが、場面場面で流れる音楽がすごい印象的だ。「Piedras」(靴に恋して)の雰囲気にとても似ている感じがした。サントラは甲斐でしょう。孫と一緒にさらなる成長を見せるおばあちゃんが歌う「安息日の歌」(しつこいようだがおいらが勝手につけた名前)は、一度聞くと頭から離れない。しばらく口ずさむことうけあいだろう。
映画で、途中まで良かったのに、最後がイマイチ・・・というのはよくある話だが、この映画は終わりも完璧。もういうことなしの終わり方。そして、その終わりに行くまでも、余計なことはいっさい言わない。武士の世界に通じるものがあると思う。
これも映画ではよくあることだが・・・とくにハリウッド映画とかではありまくるのだが・・・
「おいおい、おまえそこでそれいうの?」
とか
「なんねん、その説明口調は!」
とか
「あ〜あ〜それの台詞ですべて台無しだ・・・」
っていうやつ。
言わずもがなのことをわざわざ台詞にして言わせる、あの無駄がこの映画にはいっさいない。ストレートにぶつけられる感情だけで、「うんうんうんうん」となる。台詞にならないから当然、見ている人の主観で補われることになるわけだが、そこがこの映画のいいところだろう。もうなんていうのかな・・・侘び寂びの世界。
ポーランド人になりたい20才の主人公の若さがゆえの苦悶や葛藤。それを乗り越えて成長していく過程を表現しつつも、彼よりも数倍年を経ているママン、パパン、アブエラまでもが、一緒に成長していく。もう70はいってるであろうおばあちゃんが、主人公のアリエルに「どうやって人生を生き続けてきたの?」という問いかけられて、答える
「todavia no lo se」
(まだわからないわ)は、もう感動しすぎて、目頭が熱くなった。
監督は32才とおいらと一つしかかわらないというのに、なんなんだこの差は・・・。これって「ユダヤ人」ってところが関係しているんだろうか?ユダヤ人の歴史が好きでいろいろ本は読んできたが、彼らにはなんとなく「黙して語らず」的なところや、なんとなく『暗喩』めいた表現が多いが(旧約聖書もそうだし)、この映画もたぶんにそういうところが見える。勝手な想像なのだが・・・。
この映画で唯一欠点をあげれば、誰がつけたかわからない「邦題」。「僕と未来とブエノスアイレス」という題。もう最悪。こんな題つけるんだったら、そのまま現代の「El Abrazo Partido」とか「エル・アブラソ パルティド」とかで全然いいと思う。意味がわからなきゃ、辞書引けばいいだけだし。ちなみに、Abrazoは「抱擁」。Partidoはこの場合「引き裂かれた」というニュアンスだろう。まぁ、とにかく、このタイトルじゃ、誰も借りん!借りるかもしれんが、おいらは不満だ。「ブエノスアイレス」なんて単語、入れる必要ないやん。
とにもかくも、最高の映画であった。5点満点つけたいくらいだが、まだまだ映画をみる機会はあり「todavia no lo se」なので、おそらく過去最高の・・・いや、点数をつけ始めた当初はよくわからず高得点をつけていたこともあるだろうから、過去最高に近い4.5点。
しばらく会う人会う人に勧めそうな映画。これはDVD、サントラともに買いそろえたい。
スペイン語の方は、わかるところとわからないところがごちゃ混ぜ。テンポが違ったり、スペイン語から遠ざかってるのもあって、台詞を聞こうとすると集中しなくてはいけなくなり、字幕が終えなくなってしまう。なぜかおばあちゃんのスペイン語が一番聞き取れた。ナレーション部分は口の動きが見れないから、大まかなところしかわからず。vos、vosいってるのが南米スペイン語っぽくて印象的ではあった。
もう一度、うんまいVino片手に見たい映画だ。
あ〜なんて素敵な映画だったんだ!
追記
デザインと最近のWEB事情の勉強をちゃんとしようと、本屋で大量の本を購入。おいらも成長してやる・・・・。
死域
2006年09月08日 (金)
書く前からかなり長くなりそうな気がして気が滅入る・・・。
Bueno・・・a ver・・・。
今週もやる気ないのに石は一杯。そんな状況での金曜日。以前ほどの「どうしよ感」(焦燥感)はないけど、やっぱりうれしいのが金曜日。
さ〜今日の対戦相手は・・・。
石積みの合間にいろいろ考える。
9月に入ってから、どういう因果関係があるのか・・・全くないのはわかっているが・・・、サイトのお客さんからのメールが多い。そのうち何人かは「呑もう!」というもの。「遊びましょう」とかではなく「呑もう」。しかもご丁寧に「飲」ではなく「呑」の方の「呑もう」を使ってくる人もいる。心ときめかないわけがない。
が、そんな時に限ってすでに週末の予定が埋まっていたりする。わがまま言わせてもらえば、一月一人がとてもうれしいのだが、そんなこと相手は知ったこっちゃない。
カレンダー調整に頭を悩ませながら、ふと思う。
なんか「ひきこもり生活」・・・スペインでやっているときは大義名分もあったし、ガイドもしてたからいいけど、同じ状況でも日本に帰ってきてしまうと「出会い系サイト」になってきてないか?Valenciaの伝道師たらんとしているサイトなのに・・・ネタないから全くもっておざなりだし。まぁ、人と話せれば何でもいいんだけどさ・・・。
あれこれ考えても選ぶ要素となるものがまったくないので、一人一殺、北一輝でメールの早いもの順に会っていくことにする。
今日の石積みは中途半端な待機時間が多く結構暇ではあったのだが、そこは定時近くでもお構いなしに石を投げ入れてくる「賽の河原」。「早く帰れるだろうか・・・」とドキドキドキドキ。生きた心地がしない。
6時半になった時点で石が投げ込まれないので、ここぞとばかりにメール。「たぶん大丈夫」と。まだ「たぶん」をつけているのは、信用できないからだ。
で、案の定、定時15分前に石投げつけられる。悪名高きカーリーだ。
カ「すいませ〜んヨモツシコメさん・・・ちょっと連絡遅くなっちゃったんですが、これ・・・2つお願いできます?」
お「(ぬがっ〜〜〜!)」
なんだよ、この侘び寂びのなさ・・・あと15分なんだから、帰らせろよ。
っていうか、このなんていうの・・・金曜日だというのに
当石積み場の推奨環境:残業
みたいなのやめません?ホントに。金曜日くらいさ〜蜘蛛の子散らすようにかえろうよ。
まぁ、もらってしまったもんはしょうがないので、ぶつぶついいながら作成し始める。もらった原稿を見ると、一つは30分ほどで片づくような修正原稿だったが、もう片方はこれからまともにやったら余裕で9時はすぎそうなデザインもの。
ホント何考えとんじゃ。
タダでさえセンスのかけらもないのに、やる気ないときにやってもろくなもん作れないし、今から作ったって確認されるの月曜でしょ?もう相手の石積み場の人、帰っちゃってるよ。絶対。
そう推測して、7時半近くにカーリーのもとに。
「これ、来週でいいですかっ!!!」
ちょっと語気を強めて、有無を言わさない状況を作る。
「え・・ええ・・・いいですよ」
「じゃっ!」
電車の中。
今日の会う人はスペインに3年近く住んでいたという35才の女性。半年の留学を一度してから、もう一度移り住んだという。期間的にはおいらとは変わらないが、呑んだくれていたおいらとはレベルが違うだろう。しかも、年上。我が姉・・・いや、母である姐御みたいな人を少々想像する。ふと
「Masaquito!ちゃんとご飯食べてる!?」
と背後から姐御の声が聞こえたような気がしたが、気のせいだった。
姐御を思い出した瞬間から、少々ヒヨる。よし、今日は先輩の胸を借りるつもりでいろいろ教えてもらおう・・・という姿勢に変更。そして、これを気に
「敬語が使える男」
としてデビューすることを決意する。題して
「Masaquito敬語化計画」
だ。
日本人として、やはりそのあたりは大事っぽい。使わないで大丈夫な人には使わないのもいいが、やはり石積み場にいるとなるとそうもいってられない。今の石積み場でも、ちゃんと敬語というか丁寧語を使ってはいるが、ふと瞬間になれなれしくなっている自分に気づく。
ク「ヨモツシコメさん、ちょっといいですか?」
ヨ「うい〜!」
とか
ゴ「これ今日中にいけますか?」
ヨ「余裕たい!」
返事系でのミスが多く、たまに苦笑される。
渋谷駅について電話する。
お「今どこにいらっしゃいますか?」
相「TSUTAYAです」
お「じゃ、そこ行きます」
相「はい」
お「で、僕の服は・・・茶・・・じゃなかった・・・ん?これ緑?いや・・茶?」
相「ツ〜ツ〜ツ〜」
お「み・・・みどり・・・」
行けばどうにかなるとTSUTAYAの映画館前に。それらしい人がおらずキョロキョロあたりを見回すと、自分に向かってくる人間を発見。
「(わ・・・若っ!!35才???うそつけ〜おいらよりも年下にみえるやんか!っていうか学生じゃないの?でも、本人がそういうなら35なんだろうし・・・やっぱ日本人って年齢わからん。怖すぎる・・・)」
彼女の名前は便宜上
マオちゃん
にする。
お「はじめまして。なんでわかったんですか?」
マ「サイトに写真あるから・・・」
お「あ・・・そうでした」
敬語使えてる。
お「では、どこにいきましょうか・・・僕が知ってるところっていったら・・・焼き鳥屋くらいで・・・すんごいおいしくて安いんです」
マ「どこでもいいですよ」
お「じゃ、とりあえずそこに向かいますか」
(中略)
マ「色・・・白いですね。」
お「ええ。黒くなってもすぐに引いてしまうんですよ」
まだまだ敬語いける。
マ「でも、話をする人でよかった・・・」
お「いやいやいやいや・・・金曜日のおいらはすごいよ。もう石積み場でコミュニケーションないから、もう話す話す。話まくり。一晩中話して、対戦相手の話す暇ないよ。マジで」
・・・うっかり普通に話してしまった・・・5分で敗退かよ・・・。でも、まだが計画続行。
焼鳥屋のおばちゃんに電話すると席はないというが、もしかして空くかもしれないと煮え切らぬ返事。とりあえず顔は出す・・・と電話を切り、結局向かうことに。
だいぶ顔見知りになったので、以前のように門前払いはされなくなり、「そろそろ空きそうだから、ちょっとだけ待ってて・・・」と愛想良い返事。
10分ほど待ってから二階席へ通される。いつものおすすめメニューを注文し、vamos a ver・・・話始める。
メールでは詳しい話はしなかったのだが、どうも彼女は帰国が一ヶ月おいらより早いというだけで、ほぼ同じ時期に戻ってきて、働いた時期もまったく一緒であった。そして、石積み場の状況も「賽の河原」と似ているらしく、それで日記に共感をもったとのことだった。
匂いは見事なまでにスペイン長期留学者のそれで、会話にテンポがあり、あまり小さなことは気にしない。性別は違うが、タカシ君と話しているような会話であった。
収穫といえば、近所に友達のいないおいらにとっては、ある意味初の自分の地元よりも西・・・しかも、そこそこ近所に住んでいる人間であった。いつもなんかFiestaとかイベントとか旅行を企画するたびに、二時間近くかけてサイタマーニョたちを呼び、相手に「遠いところ・・・」と申し訳なく思うことが多いのだが、マオちゃん程度の距離だったら問題ない。
話初めてしばらくして・・・名前を知らない・・・いや、覚えてないことに気づくも、いまさら聞くのもすんげ〜失礼な気がして心の中で小さく周章狼狽。メールの送信者の部分を思い出そうと努力したが、無駄であった。
いつまでたってもさりげなく名前を聞き出すチャンスがなかったため「いや〜最近、呑みの誘いが多くてですね〜なんか誰が誰だがで・・・」と伏線というよりは、言い訳がましい発言をしたあと、「ごめんなさい・・・名前なんでしたっけ?」。
無事、名前を聞くことに成功。
ついでに、確認のために年齢も聞いてしまう。会ったときからそうだが、どこからどうみても35才には見えないからだ。
お「で、いくつでしたっけ?」
マ「○○才です」
お「え??35才じゃないの?」
マ「違いますよ・・・○○才です・・・35才に見えたんですか?」
お「え、あ、いや・・・そうじゃなくって・・・メールに・・・メールに・・・」
以後、完全に敬語化計画ははるか忘却の彼方へ。
あと前々から気になっていた、日記を読んでのイメージというものを聞いてみたのだが、
「もっと根暗な人を想像していた」
という返事が返ってきた。
ちょっと面白かった。「ひきこもり」という部分がまずいんだろうか?
マオちゃんとは別に、二代目とり升店員の中国人の子とも話す。なんか今日はやたら
「サービス純米酒」
が多かったからだ。
ここのおっちゃんは閉店間際になると、日本酒の瓶をもってきて
「おい、兄ちゃん・・・呑むか?サービスするよ!」
と、カラになりかけている日本酒のcopaに再び日本酒を注いでくれるのだ。二階にいるときはおっちゃんがいないので、当然注文した分しか呑めないのだが、今日はそのおっちゃんの代わりを彼女がやってくれた。
たいてい注文するときは、おいらのcopaが空になったときなのだが、そのたびに、マオちゃんのコパと升になみなみついでくれる。しかも、溢れさせる。サービス酒なのに・・・(笑)
まるで中国の昔話とかにでてくる、呑んでも呑んでも酒が減らない瓢箪。
彼女のサービスは、おっちゃんよりもすごく、普通ならコップを升に戻してつぐのに、彼女の場合は二つ別々になっている状態で、コップと升になみなみ注いでくれる。サービスなはずが、明らかに普通に注文したよりも多いし、へたすると二杯分あるくらい。
今になって考えると、その後おいらは杯数の割に
死域
にはいってしまったのだが、さもありなん。呑めないマオちゃんの分も呑んでいたから、いつもよりも酒量は多かったっぽい・・・。
3度目くらいにサービスにきたときに敬意を表して名前を聞くことにする。
お「名前なんていうの?」
中「チン・ホー!」
お「チン・ホー?」
中「違う。チン・ホー!」
お「(同じヤン!)」
Mi Kyungにも何度も直されたが、どうもおいらは中国語や韓国語の発音は苦手らしい。ビビアンには台湾語、褒められたが・・・。
お「チン・ホーが名前?」
中「違う。チンがファーストネーム。」
お「じゃ〜ホーが名前か・・・どういう字書くの?」
中「鳳凰の「鳳」」
お「ええええええええ!!!!!!!!マジで!!!かっこよすぎる!」
中(キョトン)
彼女には、おいらが「鳳」の字に寄せる浪漫が理解できないらしい。中国では普通によくある名前なのだろうか・・・。
鳳ちゃんのおかげで、いつもの料金で倍近い日本酒を呑み店をでる。普段ならここで帰る時間なのだが、なぜか今日はラストオーダーが10時15分とかなり早く、店をでて時計をみるとまだ11時15分前・・・。
呑み足りないので、とり升のそばにある立ち飲み屋へ。前からスペインハモンが置いてある店ということで気になってはいたのだが、いかんせん高そうで入れなかった店だ。給料日も近いということで思い切って入ってみる。
かなり狭い場所にとおされ、とりあえずVinoをcopaで注文し、呑み続けるが、蒸し暑いらしくマオちゃんが外にでていく。
外にはBodegaのような感じで大きい樽がたててありそこでも立ち飲みができるようになっている。
マオちゃん・・・酔っぱらってる模様で外人が二人いる目の前に陣取る。相席だ。
こちらはスペイン人もどき。相手は外国人。盛り上がらないわけがない。
「英会話だ!英会話!!!タカシ君の前で英語話すと怒られるけど、今なら怒られん!勉強してやる!」と勇んで英語を話し始める。スペイン語混じりのカタコトの英語。
お「オラ!・・・ホワッチュユアネ〜ム。○○××■■△△」
相「日本語で話そうよ・・・」
お「・・・・はい」
あまりにひどい英語だったからか、日本語での会話を強制され意気消沈するも、日本語で盛り上がる。
二人の男はオーストラリア人。片方がなんとなく殺し屋っぽく、一人は甘いモノ好きという感じ。最終的に死域に達したため、何を話したのかまったくもって覚えていないのだが、とにかく盛り上がっていたのは覚えている。一方的にかもしれないが。
甘党男があってそうそう、彼女に向かって
「マオちゃんにすごい似てるよね〜〜!!」
「(こ、この・・・甘党男が!おいらが初対面のとき思ったけど、『いやさすがに初対面でいうのはまずいよな〜経験上いろいろ失敗してるし・・・』と言いたくてもいえなかったその一言を、いとも簡単にいいやがった!)」
が、その甘党男のせいにすることで、「マオちゃん」と勝手に命名させてもらう。
しばらく会話を続けていたのだが、ふと殺し屋の方がおいらになにか宣う。
殺「彼女、大丈夫なの?」
お「え?なんで?」
横をみると彼女がいない。
お「あれ?」
殺「うしろ・・・」
お「ふぬっ・・・」
マオちゃん・・・「死域」突入。しかも、知らない人がなにやら口説いてる・・・(笑)
3人でとりあえず介抱し、少し休ませる。
そのあたりから、おいらも限界にきていたようで、あまり覚えていないのだが、オーストラリア人相手に、猛烈な勢いでスペイン語で話したのだけはしっかり覚えている。
夜、完全に死域を彷徨い、久しぶりにボミる。洗面所がえらいことになっていた。
追記
「死域」とは、感動巨編『北方水滸伝』での北方謙三の造語。とてもいい言葉なので、今後拝借させていただくことにする。人によっては「死域」から脱出すると、大きな成長を遂げるとのこと。
追記2
思ったよりも長くならなかった・・・
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