2004年06月29日 (火) 昨夜の続きから書く。
こっちで友達と待ち合わせをするとき、「何時に待ち合わせ場所に行けばいいか」で結構悩む。
イタリア人やスペイン人と待ち合わせをするときに時間通りにいったら損をするのはこっちなので20~30分くらい遅らせていくとちょうど良かったりする。フランス人の場合は5分~15分の遅れくらい。ドイツ人はまじめな人が多いのでぴったりかちょっと前に行くといった感じだ。しかし、当然この枠に収まらず、ちゃんと時間ぴったりに来るスペイン人もいたりするので、まだよく知らない人と待ち合わせをするときは大抵悩む。
まぁ、小心者なので基本的に時間通りかちょっと前に着くように家をでるのだが・・・。
今回はドイツ人との待ち合わせだったのでちょっと前に着くように家をでた。パッキング作業で忙しいCoraも「9時にちゃんといくから!」といっていたのでそれを信じて・・・。
しかし、9時30分になってもいっこうに誰も来ない。何が悲しゅうて1人Barで侘びしくcervezaを飲まないかんのだ!しかもDespedidaだというのに・・・。
文句いってもしょうがないので、開き直って来るまでにできあがってやるつもりでcervezaを飲みまくった。
9時35分・・・Kristin到着。10時00分・・・JuliaとSaraが到着。10時15分・・・Toni到着、10時30分・・・CoraとFran到着・・・。
9時にきたおいらは一体なんなんだ・・・。ドイツ人だからといって今度から信じないことにする。
今回のメンバーはドイツ人4人にスペイン人2人に日本人1人という感じだったのだが、おいら以外の人間は全員ドイツ語を話した。
もちろんドイツ語よりもスペイン語ではなしている時間の方が長いのだが、結構ごちゃまぜで話に入れないことも多々あった。KristinとCoraは気を利かせて、おいらに話しかけてきたが・・・。勉強ついでと一生懸命ドイツ語を聞いていたが、数字がでてきたとき以外はほとんどわからじ。まだまだドイツへの道は遠い。
ちなみに、おいら自身別に分からない言葉で話されても別段嫌じゃない。どちらかというと当然というか、どうしようもないことだと思うから。おいらも皆で一緒に話しているときは日本人同士でもスペイン語で話すが、マンツーで話すときは日本語になることが多い。日本人同士でスペイン語で話すというのは「勉強の為に」いいのは分かっているが、なんか奇妙というかまどろっこしくてあまり好きではない。自然にスペイン語で話しているときもあるが、意識するともう駄目。日本語。
CoraのDespedidaは結局4時過ぎまで続いたが、最後にいったDiscotecaで事件が起こる。
なんと空の上から卵が落ちてきて、見事にKristinの頭に命中。どうも、Discotecaの真上に住む住人があまりのうるささに(Discoteca内がクソ暑すぎて、店の前に大量の人間がたむろってくっちゃべっていたため)、それに抗議するために卵を投げたようだ。
その卵が来たばかりで、とりわけ騒いでいるわけでないKristinの頭にぶつかってしまったのだ・・・。
Kristinは皆をおいてドンドン早足でDiscotecaから遠ざかっていく。CoraもToniも見あたらない。流石に放っておくことは出来ず追いかける。
頭は黄身と白身でべっちょり。卵の殻もご丁寧についていた。そしてKristinの目には涙・・・。
酔っぱらってスペイン語で友達に愚痴ったことはあるが、スペイン語で誰かを慰めたことなんて一度もなく正直困った。しかし、泣かれるのはもっと困る。困りまくる。苦手すぎる。しかも、卵が上から降ってきて頭に当たるなんて、あまりに未曾有の出来事すぎて、かける言葉が見つからない。
とりあえず、頭の殻をとりながら
「運が悪かったね・・・」(慰めになってない・・・) 「良いネタができたね!!」(男に対する慰めか、これじゃ・・・) 「(髪に潤いが・・・)」(これは言わなかった。いや、言えなかった。)
といって慰めたが、自分でもあまり慰めになってない気がして自分が滅入る。そして、「pasa nada!」(大丈夫!)を連発している自分に気づく。やっぱスペイン語じゃ無理だわ・・・。こっちでしばしば「女の子を褒めるのが下手すぎる」といわれるが、「慰める」のも下手らしい_| ̄|○
もうどうしていいか分からないので「とりあえず、泣かないでくれ~!泣きやんで~!」と懇願する。彼女自身もわかっているらしく、「何で泣いているのかわからない・・・」という。
う~ん、おいらもわからないが、どうも恥ずかしさと腹立たしさから泣いているらしかった。背はおいらより高いが、泣くと女の子なんだな~と状況違いなことを思ってしまった。
結局Kristinは泣きやんだものの、帰るまで目には涙がたまっていた。
Kristinは家が近いのもあり歩いて帰り、ToniとCoraは車で帰った。おいらも誘われたが、反対方面だったので遠慮してテクテク歩いて帰ってきた。途中ゴミ捨て場で座り心地の良さそうな椅子を発見し、もって帰ってきた。これで4つ目の椅子ゲット!椅子だらけだ・・・。
次の日Coraを見送りに空港までいこうと思ったが、「別れはあまり好きじゃないの、ごめんね」といわれ、おいらも「もっともだ・・・」と思いやめる。そういえば、お土産に「さるぼぼ」をあげた。おそらくあの侘び寂びある愛らしさは分かってくれないとは思うが、大事にはしてくれることだろう。もうストックがなくなってしまった・・・さるぼぼ。また買ってこないと(つд`)゜・。
ようやく今日の日記か・・・。
今日はすこぶる機嫌が悪かった。いや、機嫌が悪いんじゃない。無気力な日だった。珍しく気づくとため息ばかりしていた。うだる暑さのせいで、頭の思考能力は完全に停止していて、何も考える気が起きない。昼飯を作る日にもならない。
気分をさっぱりさせるために大好きな「天気の良い日の洗濯」をする。少しはマシになったが、1時間後くらいにはまたため息が始まる。
Santiはどうやら風邪をひいたらしくいつもの勢いがない。Manoloもvacaciones明けだからか元気がない。今の我が家はかなり停滞している感じだ。春も暑くてうだ~となっているし・・・。
Cafeでマリちゃんと旅行のプランを練る。タカシ君はどうも厳しくなってしまいこれなくなってしまったが、代わりにちょうど同じ日にToledoに出発するKristinが一緒にいけるような感じになった。
思考能力が完全に停止しているので、全然ガイドを開く気にもなれなく、ぼ~っとcervezaを飲む。マリちゃんに「考えてくれ・・・そのあと、おいらが見るから・・・」と頼むが、「あたしこういうの苦手なんよ~」といわれ、仕方なくおいらがやることに。適当にシミュレーションをしながら都市を書き込んでいったら、うまい具合に日程があってしまい完成。思わず自画自賛。マリちゃんに「そういうこと自分でいうか?」とつっこまれた。
今回の旅行は彼女のSalamanca視察について行く感じだ。レンタカーを1人で借りると痛いが、2人~3人なら全然安くつくし宿も格安になる。前回のCatalunyaのように一人旅も楽しいが、複数でいく旅もRequenaの時みたいに楽しい。つまり、どっちにしろ旅は楽しい。今からわくわくだ。
プランニングをした時点で一つ問題があった。それは使えないクレジットカード。これについては今日マドリッドの海外営業部に連絡したら謎が解けたので、問題解消。わざわざ今日はクソ暑いなか昼間から銀行巡り(機械がおかしい!と思ったので)したのに・・・。最初から電話しておけばよかった。ため息損だ、ホント。
ただ単に「上限額を超えてしまった」だけの話だった。日本ではカードなんてまず使うことはないし、こっちでもスーパーの買い物やたまに買う洋服、旅先での宿くらいだったので、一ヶ月で上限の10万を越えることはいままで一度たりともなかったので気づくはずもなし。だが、今月はこっちの銀行の残高が怪しくなってきたため、使ったお金のほとんどはカードからだった。
上限額をあげるか、来月の12日まで待つかのどちらかしか対処法はないのだが、来月の12日までこの貧乏生活は流石に周りにも迷惑がかかるし、物理的に生活が不可能なので、上限額を明日あげる予定。日本時間の9時~17時らしいので、今日は夜中の3時くらいまで起きていないといけない。
なんか、どうでもいいことばかり書いてる気がする・・・。
こっちにやってきて、なんだか「料理修行に来た」感じがしているのだが、魚をさばいているとますますその感が強くなる。
こっちは日本での家の近くのスーパーのように切り身やすでに開いた状態で魚はうっていない。サーモンやメルルーサ、カジキなどでかい魚は切り売りしているが、「ただ切っただけ!」って感じで、鱗の掃除なんかはしないといけない。Mejillones(ムール貝)の掃除なんて完全に肉体労働だ。
今日買ってきたのは鰯なのだが、もうそのまんま丸ごとで買わないといけないので、調理する前に鱗を掃除したり、内臓とったり、頭を取り除いたりしなければいけない。
自慢じゃないが、日本では魚なんてさばいたことはない。バーベキューにいったときにブスッ!と串をさしたことがあるくらいだ。こっちにきてようやくさばける(正確には掃除?)ようになった。三枚におろせ!といわれたら、今でもおそらく困ると思うが・・・。
鰯君達の目をみつつ、包丁の背で鱗をとりのぞき、腹に包丁ブスッ!をさして割き、指をつっこみ内臓をグニュッ押し出す・・・そして、首からグビッ!!!と頭をもぎ取る。たまにスプラッターみたいに血がブシュッ~!と飛び出たり出なかったり・・・そして、傍らにみるみる積み重なっていく鰯の頭と内臓。
こりゃ、怖がるというかできない女の子がいても不思議じゃないと納得。
おいらも思わず死んだ魚に「すまんの~これも生きるためだ・・・許してくれ」とついついいってしまう。
どうか今のおいらが今日さばいたような死んだ魚の目をしていませんように。
追記 それにしても、なんか心ここにあらず。いつもは賑やかな夕食も3人とも撃沈気味でお通夜みたいだった。いつもは誰かが話をしてるのに・・・。今日買ってきた祝いのVino(まだ祝えないが)でも飲んで、酔っぱらって寝るとしよう。
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