というわけで、意外なところから「暇な時間」が転がってきたので、ゆっくりとした時間を過ごしている。工場の掃除は昨日やってしまったし(これがかなりきつかった)、準備もある程度終わったので、家にいて来客の接待や電話番をやったりしていた。夕方に葬儀屋さんがきて「形式的」な儀式をする。豆腐を全部食えとか、半紙じゃなきゃいかんとかなどなど。悲しむ暇を与えてくれないくらい着々と行程は進んでいった。親族が泣いてようがお構いなしで・・・。僕の母親や、おばさん達は疑問がりながら腹をたてていた。まぁ、いくら形も大事とはいえ、「これじゃぁなぁ・・」と思って見ていた。ちなみに、僕は豆腐を結構食わされた。もちろん、醤油や鰹節はかかってないです(笑)
葬儀屋が帰ってからは、とても楽しいひとときを過ごした。おじいちゃんの遺品や写真を引っ張りだしてきて、思い出話に花を咲かせた。その遺品の中に、なんとも「いわく」ありげな鍵を発見。今ような鍵ではなく、江戸時代の金庫の鍵の「小さい版」のようなやつだ。それには「寛永通宝」と「文久永宝」がくっついていた。オヤジは本物だよ、というが僕はレプリカだと思う。しかし、お父さんが物心ついたときにはすでに会ったらしく、ある意味古いものであるのは確かだ。形見分けとしてもらった。結構こういう手のものは大好きなので嬉しかった。明日、おじいちゃんの実家にいってこの金庫の中を見てこようと思う。こんな感じの「古銭」が出てきたらいいなぁ・・・。楽しみ楽しみ。
明日はお通夜。(なんか、暗い話でごめんなさい)夜は、ずっとおじいちゃんと一緒にいる。おばあちゃんの時は、夜までいとこと麻雀をやっていた。もちろん棺桶の前で。騒いであげていてくれというのでそうした。麻雀と言うと無礼な気もするかも知れないが、トランプをやってるのと同じであろう。
ところで、おじいちゃんが「峰」(煙草)を吸っていることは前回書いたが、今日その「峰」を4箱買ってきて祭壇においた。そして、一本取り出し、吸って、線香代わりに刺した。ちょっとドラマみたいでかっこいいと思った。ドラマで言うとキムタクの役かな。
初めて吸った「峰」はおじいちゃんの「味」がした。