喜怒哀楽

Pocket

今日は2つとも授業が休講で学校に行く必要がなかったので、おうちで勉強する。都合良く雨だったし。(こういうときの雨を「ナイスな雨」と僕は呼ぶ)しかし、部屋だとなんだか遊んでしまいそうなので僕の住んでいるところを田舎たらしめている1つである「ドムドム」へ行って勉強することにする。本、MDウォークマン、CAMELをクリアケースに入れて出発する。

ドムドムは珍しくすいていた。窓越しに人の往来が見える席に座る。息抜きのときに外をぼーっと眺めるためだ。そして、おもむろに本を広げ読み出す。すいているとは言え、井戸端会議のおばちゃんたちの下品な笑い声(ぎゃははは)とか話し声(そぉ~なのよぉ~、奥さん!!。ねぇ~聞いて聞いて・・)などベタにベタを塗りたくったような会話が嫌でも耳に入ってくるので、持ってきておいたMDウォークマンのイヤホンを耳に入れる。(すでにドムドムマスターなのだ。あんまり自慢できないけど)。

読書のほうは結構すすんだが、それは「いつもより」というだけで絶対的量としては全然ですすんでいない。なにせ難しい。知識を入れるための本なのに、その知識を入れるために別のところから知識を入れておかなければならないからだ。難しい熟語などには「国語辞典」が必要だし、難しい専門用語には「百科事典」が必要といった感じでだ。だから、この手の本を読むときはパソコンを立ち上げて、中の「国語辞典」と「百科事典」(「DAILY」に使っているのと同じやつです)を使いながら本を読まなきゃいけないのだ。熟語なんかはその都度調べなければいけないが、用語に関してはある程度予測して「用語集」を作っておく。例えば今読んでいる本は「大正デモクラシー」についてなので「護憲運動」とか「普通選挙法」などの単語を数十個印刷して作っておくのだ。時には受験の時に使った参考書なんかも大いに役立つ。

このような感じで読み、さらに一文一文理解しながら読まなきゃいけないので、1ページ進むのにかなりの時間がかかる。ちゃんと勉強した人間ならある程度すらすら読めるのだと思うが、しつこいようだがなんも勉強していない僕にとっては幼稚園にとっての「思想書」みたいなものなのだ。

まぁ、とにもかくも結構長い時間いたので半分以上は読み終わってほっとする。息抜きにぼーっと店内を見回すと隣でカップルがなにやら話し合っている。なんとはなしにそれを眺めてると、今さっきまで笑っていた女性が突然泣き出した、どうやら喧嘩をしているらしい。完全に顔をうつぶせて泣いている。男は困って頭をポンポンとたたいている。男の方はこりゃまずいとばかりに席を代えたのか僕の席の近くに移ってきた。男の方は席を変えてからもなにやら女性に話しかけている(僕はウォークマンを聴いてるので内容はわからない)。すると今度は女性は怒りだした。ものすごい険しい顔だ。眉間にしわを寄せて怒っている。男性も負けじと言い返す。喧嘩喧嘩・・・。会話がわからないので勝手にこっちでナレーションをつけてみる。

女「その人とはいったいどこでしりあったのよ!!」、「別にどこだっていいだろ」、「わかった、バイトね?そうでしょ!!」、「ちがうよ、おれのバイト先かわいいこいないもん」、「じゃぁ、どこなのよ。いいなさいよ」、「・・・・だからどこだっていいだろ」、「なんで隠すのよ。この前突然デート中止したのもその子とあってたんでしょ~!!就職活動とかいってたけど・・・」、「違うよ、ホント就職活動だって」、「どこの会社よ!」、「・・・言ってもわからないよ」、「言わなけでばわからないかどうかわかんないじゃない」、「長津田モータースだよ」、「ホント?スケジュール帳見せてよ」

・・・・なんて会話を頭の中で考えて見た。でも、飽きたので本に戻る。

しばらく本を読んで、ふと先ほどのカップルに目をやると、女性は笑っていた。どうやら、女の方が勝ったらしい。(ある意味男ともとれるけど)女はもう先ほどの剣幕など嘘のように無邪気にはしゃいでいる。笑い声まで聞こえる。「よかったねぇ~」と思いつつ、「なんでこんなにも感情が変えることができるんだろう?」と不思議にも思った。男は一生に三度しかないちゃだめ、とかムキになって怒るとかっこわるいなどなど束縛があるというのに・・・・。僕は悲しむときには悲しむようにしてるし、嬉しいときには思いっきりはしゃぐことにしているが、「泣いたり」、「怒ったり」はあまりない。やっぱり知らず知らずのうちに束縛されてるんだろうなぁ・・・とつくづく思った。「喜怒哀楽」がある方が人生楽しいんだろうなぁ・・・・。

でも、泣くのはやっぱ卑怯でしょ、話ができんじゃないか・・・・。仕方なしに流れる涙はまぁぎりぎり許すとしても、「武器」として使うのは嫌。「涙は女の武器」なんて言葉最初にいったやつ誰だ!!←こんな事書くと石投げられそう。

Pocket